高い成果を求められて一人頑張っている女性リーダーのためのコーチ 伊藤史子です
第6章 悪癖その2 「あなたの仕事ぶりをほかの人が自然に気づいて報いてくれると期待する」
(「コーチングの神様が教える『できる女』の法則
〜女性特有のキャリアアップを邪魔する12の悪癖〜」)
サリー・ヘルゲセン&マーシャル・ゴールドスミス
日本経済新聞出版社
悪癖その2の続きです。
(本の概要をまとめて掲載しています)
「モーリーンの大きな教訓」
モーリーンは、サンフランシスコの一流法律事務所のシニアパートナー。
早いうちから輝かしい功績をあげていたにもかかわらず、
彼女がパートナーになったのは同期男性よりも遅かった。
過小評価をされていると感じたモーリーンは、
クライアントが「うちの会社の顧問弁護士にならないか」と打診を受け、
モーリーンは勤務先の部門長に転職を考えていると話した。
すると男性の部門長は「パートナーになれたら辞めないでウチに残ることを考えるかい?」と尋ね、
モーリーンはすぐさま「YES」と答えた。
部門長は、「そうなると思っていていいよ。そうなるまで、動かないように。
パートナーシップ委員会は君にその気があることを認識していなかったと思うから」
モーリーンは、部門長に言わなかったが、心の中でつぶやいた。
・入社した日から身を粉にして働いていたのに、会社の誰も気づかなかったの?
・実績を見ていながら、なぜ彼らは私がパートナーになることを目標にしてなかったなんて思ったの?
・一生アソシエイトでいたいと思っていたとでもいうの?
パートナーに昇進したモーリーンは、パートナーシップ委員会
(候補者を評価しパートナーへの昇進を決める)に参加することになった。
男女それぞれの候補者がおり、モーリーンは女性候補者の
クライアント管理に格別優れている点を評価し、
現状直面している課題からも女性候補者の仕事が
重要になると判断し、女性候補者をパートナーへ推薦した。
ところが別の委員は、「男性を昇進させないと、
競合事務所に取られるのが気が進まない」と言った。
「何故男性が辞めると思うのか?」とモーリーンが尋ねると、
委員は
「それは簡単なことだ。
入社したその日から彼はパートナーになることを話してきたから」
「今パートナーにしなければ、彼にオファーを出す最初の事務所に移ることは保証して良い」
モーリーンが「女性候補者も昇進を期待しているのでは?」と尋ねると、
委員は
「たぶんね。
だが、彼女はそのことについて話したことがないし、
検討して欲しいと強く言ってきたこともない。
彼女は仕事自体を楽しんでいるように見える。
だから今年選ばれなくても辞めることはないと思う」
このことから、モーリーンは、自分がパートナーになるのに時間がかかったと気付いた。
なぜなら、入社時からパートナーになりたいと話さなかった。
抜きん出た仕事をしていれば、時が来たらパートナーになれると思っていた。
そういうものだと想定していた。
その後も、パートナーシップ委員会に参加したモーリーンは、
男性を女性より先に昇進させる同じ根拠を聞かされてきた。
そこで学んだ最大のポイントは、
「パートナーになることをずっと話しているアソシエイトは、
パートナーに向いていると見られる」
ということだった
このモーリーンの気持ち、良く分かります!
一生懸命働き、成果や実績を出せば、何も言わなくとも認られ昇進できる、と。
「努力すれば認められる、努力を陰ながら見てくれている人がいる」
日本で昔から良く聞く言葉ですが、確かにそうかもしれませんが、
陰徳とビジネスの現場では違うようです。
前回で取り上げた自分の実績を言わないだけでなく、
「自分は昇進したい」と入社早々から日々言っていないと、叶わないとは!?
男性は昔から仕事をしており、これまで上司の言動や、
上司・先輩からのアドバイスで
そのようにするよう学んでいたのでしょう。
しかし、女性はこのようなモーリーンのような先人がいなければ、
「どうすれば男性の後回しにならず昇進できるのか?」を学ぶ機会はなかったのです。
自分が「昇進したい」と言っていないと昇進できない!! 実績は二の次!
愕然とします。
「力の限りよく働けば、認めてもらえる」という戦略のせいで、
女性は男性よりもパートナーになるのが遅くなる。
↓
毎年男性が先に昇進するのを見て女性は、
ウチの会社は女性の価値や可能性を認めないのだと結論する
↓
女性は社外への機会を考えるようになる
↓
上司である男性は、
・男性よりも女性の方が辞める傾向があるという信念を強めるようになる。
・女性の組織や仕事へのコミットメントの方が低いと見るようになる。
こんな構図が働いているのです。
これは、女性だけでなく、企業の人事担当者や男性にも
理解をしてもらいたい点です。
「ウチの会社は、女性が辞めていくんです」
その本当の理由、分かっていますか?
「この会社にいても、自分はこれ以上評価されない。認められない」
そう思って、優秀な女性が「見切りをつけて」辞めていくんです。
また女性も、このような退職が続くと、
会社にも「女性は辞めてしまう」「コミットメントが低い」という
印象を与えてしまい、後輩が損をしていくのです。
それはただ「自分は昇進したい」と伝えていないがために!
それは決して恥知らずにアピールするということではなく、
「正しく伝える努力をする」ということだと今は思います。
また、女性の昇進が検討されると、
「彼女は今パートナーになることにそんなに
関心がないんじゃないかな。出産適齢期だし」
という発言が出てくる。
しかしモーリーンは、女性パートナーの大半は子供がいることを指摘し、
女性の年齢でパートナーになることに
関心があるかどうかを想定すべきではない!
と指摘した。
その結果、時間はかかったがパートナーシップ委員会では、
「女性に会社での将来のキャリアをどう考えているか尋ねること」
というシンプルな解決案にたどり着いた。
そこから、幾つかの出来事が動き出し、昇進する女性の数は増え、辞める女性が減って行った。
モーリーンはこう言う。
「入社した時から、私はものすごく優秀なのだという男性はいつでもおり、
かつては本人がそう言うからそうに違いないと想定していた。
しかし、
『パートナーの資質がある人』と
『ただそう言う人』の間には、相関関係がない
ことに、シニア・パートナーも慣れてきた。
経験から、モーリーンは、入社してくる女性に
「自分で注目を得るように努力することがいかに重要か」
を説いている。
具体的には、
・何をしているのか
・何を達成したか
・やる気になっているのはなぜか
を話すこと
・パートナーになりたいなら「なりたい」と繰り返し言う
そうしなければ、上の人は、あなたがコミットしていると思わない。
一生懸命働いているだけでは、行きたいところにたどりつけない
女性が出産や育児中ということを「勝手に」考慮して、
本人の希望ではないのに責任の軽い業務を担当させる、
中には「マミートラック」というワーキングマザー向けのキャリアコースまであるそうです。
ここのポイントは、
「女性本人がどう思っているか?」
それを確認すること
出産適齢期であっても、育児中でも、
仕事を頑張り成果を出して、どんどんチャレンジしたい女性も多いのです。
モーリーンの最後の「何を話すのか?」は重要だと思います
会社に対し、自分の働きや貢献を客観的に判断しないのがいけない!と憤るだけでは不十分なのです。
人事考課の場面などでも、
ただ「頑張っています!」では、相手は理解できない、
相手には正しく伝わらないのです。
「何の業務を」
「どのくらい(数値とか)達成したか」
「(やりたい仕事があれば)なぜ自分はこの仕事がやりたいのか」
といったことを、
相手(主にオッさん)に分かるように、
(女性同士ではふんわりイメージトークで伝わるのですが、男性は無理です)
話す努力が欠かせないのですね。
すぐには難しいかもしれませんが、これも「癖」なのでやっていくうちに身に付くと思います。
次回も、引き続き、女性が自分の仕事が注目されるように取り組めば良いか?の続きです。
※かつて、私が痛い痛い経験から得た気づきを書いたところ
引用元の表示もなく、リブログもされず、
ご自身のブログに取り入れて書かれていたことがございました。
引用・活用されたい場合は、リブログが、私のブログから得た内容である旨
表示ください。(これは喜びます!)
ブログで取り上げているこの本の読書会、来月(3月)開催予定です。
第8回「男性社会で頑張っている貴女の為の読書会」〜日本一ゆる〜い読書会〜
日時:3月3日(火)19:00〜21:00
場所:大阪市内(お申し込み頂いた方にお知らせします)
参加費:会場費を人数割(約500円)
定員:6人(定員に達し次第締め切ります)
お申し込み、お問い合わせは下の「お問い合わせはこちらから」か、
Facebookのコメント、メッセンジャーからお願いします。
本を読んで(予習不要)、その感想を語って体験や気づきをシェアするだけ!
そんなゆる〜い時間です。
仕事帰りに、ホッと一息つける場を提供しています。
読書会もちょうど「悪癖その2」なので、
どんな感想が聞けるのか?楽しみです。
また、参加者が実際に「悪癖を止めることに取り組んでみる」のも
面白いかも?と考えています。
組織で働く女性リーダーへのコーチングをしています。
高い成果を求められる中、
・部下育成で困っている
・成果を出すのに自分だけ頑張ってしまいチームで成果が出せない、
・自分でなんでもやらないとと思って頑張ってしまう
・自分がいないと仕事が回らないと思っている
・リーダーや管理職になるのに不安がある
そんな女性の方へ、コーチングならではの気づきが得られます。
私の経験からのアドバイスも行っています。
また働く上での悩み・困り事のご相談もお問い合わせください
(前職は労働行政で、ダイバーシティや女性活躍推進、育児休業・介護休業、働き方改革、ハラスメント対策を担当、
企業や労働者の方からのご相談にも対応していました)

