福島の事を知ってほしい。スタ☆ふくツアー
今回は、JASP福島が企画した
福島を感じ、考えるスタディーツアー「スタ☆ふく」を取材してきました
JASPは【もう一度福島に目を向けてほしい】という想いを掲げ、
「全国たすきリレー」「JASP in FUKUSHIMA」という2つのイベントを行ってきました。
さまざまな地域から学生が参加し、盛り上がったイベントになったものの、
仮設住宅で暮らす方々と話す機会が多かった吉田さんは
「本当に困っている方々の声がまったくないイベントでいいのだろうか」
と、疑問に感じる結果にもなりました。
そこで、「もっと現地の声を聞いてもらいたい」
と、旅行型の企画を「スタ☆ふく」を考案しました。
スタ☆ふくは、いわき市、喜多方市、二本松市、
それぞれの地域を1泊2日で、
いわき市では水産・漁業を。
喜多方市では観光を。
二本松市では農業を。
それぞれのテーマに沿って、
現地の声、福島の魅力を伝えるツアーです。
喜多方ツアーでは
酒蔵を見学後、
いいたてまでいの会としても活躍されている
大和川酒造の佐藤右衛門さんのお話、
NPO法人まちづくり喜多方の蛭川靖弘さんのお話。
その後、地元の方々を含めての交流会、そして農泊。
2日目は農業体験、市内探索、
そして最後にツアーで感じたことなどを話し合うワークショップが行なわれました。
スタ☆ふくを考案したのは
岩手県出身で現在福島大学に通う吉田哲朗さんです。
吉田さんは、3つの地域をまわる中で、
同じ福島でもそれぞれの地域の抱える悩みがこんなにも違うんだな。
と改めて感じたそうです。
同じ「福島」でもそれぞれの地域にそれぞれの悩みがある。
そのことを福島に住んでいない方にも知ってほしい。
「福島」の問題は「日本」の問題。
そのことを忘れず、ツアーに参加された方には
自分事としてとらえていってほしい。
という吉田さんの福島を想う強い願いがありました。
そしてそんな吉田さんの想いに共感した鈴木麻友さん。
山形県出身の鈴木さんは、福島大学に通い、
地域の方や福島の魅力を知っていくうちに福島が大好きになったそうです。
喜多方ツアーを担当している鈴木さんは、
何度か視察に訪れる際に、地域の方の暖かさにたくさん触れました。
けれど、現地の方のふと見せる悲しさも見ることもあったそうです。
そんな姿を見て「なんとかしてあげたい」
という想いも強くなりました。
「多くの人に足を運んでもらい、現状を知ってもらって、みんなで力を合わせて復興していきたい」
そんな鈴木さんの想いがありました。
今回、私も交流会に参加させていただきました。
そこで、さまざまな地域の方とお話をしました。
それぞれの地域で、避難している方への支援があることに驚きました。
福島から遠く離れ避難されている方は
「私達は福島を捨ててしまった人間だから・・・」
という想いで素直に支援を喜べず、壁をつくる方たちもいたそうです。
原発のことをもっと知ろうと、
原子力発電所に研修に行ってみた方もいらっしゃいました。
さまざまな意見を聞き私が一番感じたことは
「こんなにも福島を想って考えている方たちがいるんだ。」
ということです。
もしかしたら福島に住んでる人たち以上に考えているかもしれません。
遠く離れた方々もこんなに福島を応援してくれているんだ。
と直接声を聞き、なんだか元気をもらえました。
福島の方たちの声も直接聞ける、
応援している方たちの声も直接聞ける、
改めてとても素敵なツアーだなと思いました。
こんなにも福島を思う方々がいるのなら
福島の復興も決して遠くはないんだな。
そんな風に感じました。