飯舘村のおこし酒を復活させたい 農業再開 | eriのブログ

飯舘村のおこし酒を復活させたい 農業再開

今回は飯舘村から避難され、喜多方の熊倉町で農業を再開された
小林稔さんを取材してきましたマイク

飯舘村は原発の影響で村全域が計画的避難区域に指定されました。

飯舘村では奥さんと息子さんで酪農と農業をされていた小林さん。

約30頭飼育していた牛は、
千葉県の従兄弟のもとに数頭、
そして知り合いを頼り、宮城県の蔵王町で牛舎を借り、
残りの牛と共に避難されました。

けれど、「農業をしたい」という思いは消えませんでした。

そんな時、飯舘村の地酒ブランド「おこし酒」を復活させたいという声があがりました。

「おこし酒」とは飯舘産高級酒米を使用して作られたもので
「村へぜひおこし下さい」という意味も込められています。


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喜多方の大和川酒造さんで20年以上作られ続けていたおこし酒。
けれど、飯舘村で米作りができなくなってしまった今、
おこし酒のしこみは途切れてしまいました。

そして昨年夏頃
「喜多方で飯舘の人が米を作ればおこし酒が復活できるんではないか」
という声に手を上げたのが小林さんでした。


そして今年4月に大和川酒造さんをはじめ、さまざまな方の協力の下、
喜多方市の熊倉町に田んぼと家を借り、米作りをスタートさせることができました。


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農業を再開できることに奥さんも喜ばれていたそうです。

けれど、牛の世話をするため現在息子さんは蔵王町に残り、離れた生活をされています。

「いつか牛も喜多方へ連れてきたい。」と話す小林さん。


そんな小林さんご夫婦を熊倉地域の方々はあたたかく迎え入れ、
歓迎会も行われたそうです。

同じ部落に生活されている酒井健一さんは
「まだ来たばかりでわからないことだったり気苦労も多いだろうけど、
力になれることがあればぜひ頼ってほしい」
と、話して下さいました。

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順調にいけば今年の秋にはまたおこし酒が飲めるそうです。

二年をめどに帰村という方針が出ている飯舘村。
ほんとに帰れるかまだ半信半疑なめんはあるが、
このおこし酒が明るい材料になってほしい。
という想いで小林さんは作業されていました。

そして、農業を再開できてない方が多い中、
手本となれば・・・
という願いもあります。


それでは小林さんの想いをお聞きくださいキラキラ

 
(動画)


「ここは景色もいいし、人もいいし、できればここに長くいたいですね」

そう話す小林さんの言葉通り、
私ものどかな雰囲気にとても癒されました。

まだ雪が残る飯豊山。
一面に広がる緑。
小川が流れる音。
鳥の声。
そして、声をかけてくれる地域の方々。

きっとこの素敵なところで作られたお米は美味しく、
そしてそのお米で作られるおこし酒もさらに美味しいんだろうなと感じました。


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