🎧 Scritti Politti 『Cupid & Psyche 85』

イタリア語の「政治文書」をもじった変わったバンド名とボーカル「グリーン」の中性的な声が特徴の80年代を代表するイギリスのバンド「Scritti Politti」。レイザーラモンRGなら「スクリッティポリッティって言いたくなりがちイイ」って言いそうな響きが良くおしゃれなバンド名だ。

 

出会い

1982年のファーストアルバム『Songs To Remember』に収録された「The Sweetest Girl」を全英トップ20で聴いたのが最初だった。

 

ダンサブルでエレクトリックでおしゃれでレゲエっぽくて、声は白人だが音楽はなぜかちょっとブラックっぽいけど今風(当時)で不思議な曲。

 

当時いかにもイギリスという感じのニューウェーブな曲だったが改めて聴くと当時とは違ってChicを思わせるR&B感がある。

 

欲しいイイでも当然ド田舎には売ってなかったので諦めた。その後、忘れかけていた1984年に同番組でシングル「Wood Beez」12インチヴァージョンを聴いた。

 

またもやド田舎には売っていない!。

「Wood Beez」は先行シングルだった。

 

なぜかその後も「Absolute」「Hypnotize」「The Word Girl」とシングルがリリースされ、翌年1985年にやっと『Cupid & Psyche 85』がリリースされた頃にはアメリカでも「Perfect Way」がヒットし始めていた。

 

そしていつも通り神番組「サウンドストリート」で「The Word Girl」「Wood Beez」「Hypnotize」「Perfect Way」を録音してテープが擦り切れるほど聴き、さらにその数年後社会人になってやっとCDを買った。

かいしんのいちげき

ドラクエなら「かいしんのいちげき」、FFなら「クリティカル」なアルバムなのだ。

 

ファンを代表して「もう他のアルバムリリースしても無駄だよ」と言ってあげたくなるほどの出来過ぎなのです。正直この1枚、百歩譲って『Songs To Remember』との2枚でこのバンドは十分だ。

 

このアルバムを先に知った方が多いと思うが、『Songs To Remember』を聴くとちゃんと演奏するバンドじゃんと驚くほど打ち込み感がないのでぜひ聴いて欲しい。

 

でもねえ『Cupid & Psyche 85』= Scritti Polittiなんですよ。このアルバムで一気にデジタル感が増して全曲12インチヴァージョンにできるほど曲のクオリティーが上がっているのである。

 

ちなみに、直近2006年のアルバムまで24年で計5枚のアルバムしかリリースしていない。いろいろ悩んで超えられなかったのか。

 

 

なんでこうなるの?

イイアーティストやイイ曲はなんでこうなるんだろう
よろしければ曲の魅力が40%ダウンするPVをご覧ください。

 

 

こちらはダウン率が30%に改善されたアメリカヴァージョンのPV。

 

 

とにかくイイアルバムです。
音楽は80年代を感じさせない、80年代をノスタルジックに思い出しながら聴くのではなく今の音楽として聴くことができます。オススメ曲は全部です。