昨夜のトリプルタイトルマッチ。西岡選手と粟生選手は防衛に成功し、そして長谷川穂積は負けてしまった。
仲の良い人が、大好きな選手が、パンチを食らって崩れ落ちていくのを目の当たりにして…心底ショックを受けた。
そして、改めてボクシングというのは厳しい世界なんだなぁ、と思い知らされた。
試合直後、たまたま通路で長谷川選手とすれ違った。
おぼつかない足取りで、歩み寄ってきてくれて、「すんません」「すんません」と言いながら握手をしてくれた。
あまりの突然の出来事にテンパってしまい、かける言葉が見つからず、自分の想いを伝えられなかった。
しっかり「お疲れさま!ゆっくり休んでね!」と言ってあげられなかった事が、今になって悔やまれる。
ただ…これだけは記しておきたい。
ダウンからゆっくり立ち上がり、試合を止めようとする主審を押し退けてまで戦おうとする長谷川穂積の姿勢に、不屈の精神を見た。
息子の手を握りしめながら、静かに試合を見守っていた長谷川選手の奥さんの後ろ姿に、揺るぎない愛を見た。
“不屈の精神”と“揺るぎない愛”。これは今の日本に、最も必要なものだと思うんだ。
俺は会場でそれを感じる事ができたから。少しでも音楽に反映できるように、また頑張っていくよ。
長谷川穂積へ。お疲れさまでした。たくさんの勇気をありがとう。まずはゆっくり休んでください。