これまでの災害のニュースは、いつもテレビ画面の中だけだった。





心を痛めながらも、どこかで自分とは遠く離れた場所で起こっている事だと思っていた。





まして“停電で新幹線が足止め”なんてニュースは、気にもしなかっただろう。







でも今回の震災で、俺たちはその“停電で動かなくなった新幹線”に閉じ込められていた。







最初はケータイで連絡を取ったり、地震の情報を収集してたけど、電池の残量はどんどん減っていく。いざという時のために、途中からは電源を切っていた。





水が流れない為、トイレは正常には使えない状態。食料も飲料水も不足していた。





救出されるまでの約11時間。薄暗い車内で、絶えず襲われる余震の恐怖と、厳しい寒さに震えながら、小さなブランケットに包まっていた。







この程度の被災体験なんて、本当に大した事じゃないと思う。それ以上の、壊滅的な被害に遭われた方々がたくさんいるからだ。







それでも怖かった。





心細くて、本当に辛かった。絶望感に打ちひしがれそうになった。







そんな中で、俺は人の心に触れる機会に恵まれた。





例えば、同じ新幹線に乗っていた乗客の辛抱強さ。誰一人としてヒステリーやパニックを起こす事なく、ただ静かに救出を待っていた。





緊急の避難場所となったホテルの従業員さんの優しさ。「どうぞ」と持ってきてくれた一つのおにぎりは、今までで一番美味しく感じた。





そして、とあるご家族との出会い。





メンバーとスタッフ、計6名で行動していた俺たち。ホテルから東京に戻るためのレンタカーを手配したけど、軽自動車が一台しか残ってないと言われた。





どうしようか悩んでいると、俺たちと同じようにレンタカーで東京に戻ろうとしていた男性の方が話し掛けてくれた。





「私たちが借りたステップワゴンと交換しましょう。私たちは4人家族なので、軽自動車でも帰れますから」





俺たちは心から感謝しつつ、その言葉に甘えさせてもらった。





そういった思いやりが、どれだけ嬉しいか。どれだけ心強いか。俺は身を持って経験する事ができた。







全国のBABYSへ。俺からのお願いです。





寒さで震えてるご老人に、温かい毛布を。





お腹を空かせた少年達に、温かいおにぎりを。





母の胸で眠る乳飲み子に、温かい未来を。





募金、物資の援助、節電。どんな事でもいいと思う。自分でやれる範囲の事を、精一杯やろう。その思いやりは、必ず被災地の方々に繋がるから。







支え合える日本人は美しく、そして強い。手と手を取り合って、何度でも立ち上がるんだよ。







さぁ、BABYS! 今こそライブの時のような一体感を!!!
そして俺たちのでっかい愛を東北へ届けよう!!!