カミベップです。
先月、ゲストにお越しいただいた重利和徳さんのピアノリサイタルが、
ルネスホールでおこなわれました。
いつも以上に緊張の面持ちの重利さん。
何だか母が祈るような気持ちで、
息が止まりそうになるくらい見つめながら応援していました。
演奏曲の一つ、ドビュッシー「喜びの島」。
以前、重利さんから聞いたのですが、
愛のビーナスがいる欲望の島へ向けて船を漕いでいる曲だそうです。
…そうやって聴くと、なんともエロティックな曲に聴こえます(笑)
最後の一音がそれを物語ります。
重利さんのピアノの音は、もちろん力強いのですが、
軽いタッチで弾いても確実に音が広がります。
これが本物なんだなぁ~と思います。
そういえば、ご本人が「小さな音でもちゃんと聞こえるのがいい楽器」
と言われていたのを思い出しました。
楽器もだけど、なにより大切なのは奏者ですよね。