5日(水)の夜は 宝塚の夜空を彩る大輪の花火を満喫した
姿 美保子です
4日(火)夕方6時から大劇場では
雪組の新人公演「星逢一夜」が上演されました。
上田久美子さんが演出された新人公演のプロローグは
本公演と同様に
蛍の光に誘われて登場した主人公の舞いから華麗に始まりました。
一幅の絵のように美しい若衆まげの月城かなとさんと
可憐な彩(いろどり)みちるさん。
美しい二人の連れ舞いから 武士たちの群舞へ。
ビシッと伸びた手、翻る銀色の扇、
永久輝(とわき)せあさんも加わって
ステージはどんどんと盛り上がっていきました。
続いて場面が変わり、第2場-星逢いの櫓-
七夕を祝う子どもたちが一人の少年と出会うところから物語は始まりますが、
星見の櫓の上にワサワサと集まっているこどもたちのかわいらしいこと
そのかわいらしさに思わず頬がゆるんできます。
村の子どもたちは自然体で生き生きとしていました。
村の娘・泉を演じた彩みちるさん(99期)は
今回新人公演初ヒロインですが、
セリフ通りもよく、清々しい歌声です。
泉の幼馴染・源太役は永久輝せあさん(97期)。
本役の望海風斗さんが創り上げた源太と同じく
純粋で魅力的な若者です。
そして二人と出会い、友となる紀之介が月城かなとさん(95期)
今回は喉の状態が万全ではなかったということで
歌やセリフも幾分抑え気味ではありましたが
晴興となって将軍吉宗に拝謁する場面でのりりしさや、
泉に向けるまなざしの優しさなど
舞台での確かな存在感はさすがです。
今回が3度目の新人公演主演となる月城かなとさん。
それまでとの違いはあったのでしょうか。
「ありがたいことに新人公演では
それぞれ全然カラーの違う役で主演させていただきました。
(2013年「Shall we ダンス?」、2014年「一夢庵風流記 前田慶次」)
今回まったく違う、今までの引き出しにないような役をさせていただいて
幸せに思うと同時に、大きな責任を胸にお稽古をしてきました」
「観てるのとやるのとでは大違い
こんなはずではなかった」
そんな思いをいだきながら
「新人公演だけれども一つの公演として創らなければいけない」
と作品創りに取り組んでこられたそうです。
相手役の彩みちるさんとは
前回の新人公演「ルパン三世-王妃の首飾りを追え!-」で
カリオストロ伯爵と助手の少女・セラフィーナとして
組んでお芝居をしていたこともあり、
今回一緒に新人公演ができてよかったと話されていました。
彩さんは
「今まで生きてきた中で本当に一番の経験をさせていただき
楽しかったです!」
と元気に感想を述べられたのですが
月城さんから
「彩には無理なことをいっぱい言ったかもしれないけれど
それに対して向かってきてくれて
言ったことをもっともっと大きくして返してくれるので
すごく嬉しかった。
感情の引き出しがどんどん増えるのを間近で見て
私も刺激を受けて
今までになかった感情が芽生えてきたりして
本当によくついてきてくれたなと思います」
とねぎらいの言葉をかけてもらい
思わず涙がポロリ
「なに泣いてんの?」
と月城さんからやさしく突っ込まれるひとコマも・・
さて私が今回の新人公演で特に感じたのは
月城さんと永久輝さん、二人の組み合わせの妙です。
それぞれ異なる個性を持つ二人が創りだす世界観に惹かれました。
中でも特に印象的であった二人の立ち回りのシーンについて
月城さんはこのように話して下さいました。
「源太との幼少時代があってからの あそこの一騎打ちなので
やっていてとてもつらかったです。
私と永久輝とずっと一緒にやってきたからこそ創れるお芝居もあるんじゃないかと
二人で考えてやりました」
星を見るのが好きな少年紀之介は村の子どもたちと仲良くなり、
源太の幼馴染の泉とは互いに惹かれあうようにもなります。
時が流れ、城主・晴興となった紀之介は将軍から老中職に任じられ
改革を推し進めますが、
無理な年貢米の取り立てに追い詰められた村人は一揆を企て、
平定のため晴興が村へ帰ってくることに。
心の中には変わらぬ友情と泉への思いを抱いたまま・・
殿様であり、老中でいなくてはならない晴興と
皆の思いを受けて立ち上がらざるを得なかった源太。
月城さんと永久輝さんの二人が交わす刃は
相手を倒し、勝利を得るための刃ではなく
どうしようもない己が立場への慟哭の刃にも見えました。
そんな戦いのさ中、時が止まったように
刃を交えた二人が一瞬夜空を見上げます。
月城さんによりますとその時晴興は天の川を見ているのだそうです。
昔と変わらぬ光をたたえた悠久の星たち
どうにもならない運命をそこに見ているのでしょうか。
月城さん自身大切にされ、思い入れがあるという
その一瞬の眼差し
星の美しい季節に深く心に残った新人公演でした。
「星逢一夜」感激日記は
8月7日(金)午後2時から 放送予定です
8月8日(土)午後3時からは再放送をお送りします