FMアップル 「北海野球部百年物語」 月曜日20時~21時(札幌76.5MHz)
昨日の島崎圭介さんの放送、いかがでしたでしょうか?
私が島崎さんを初めて見たのが平成元年夏南北海道大会のことでした。
小柄ながらの速球派で小気味良い投球が印象的でした。
それから北海学園大に進み、私が4年の時に入学した島崎さんはすぐに主戦投手として活躍をします。当時(今もですが)野球部は二部(夜間部)の学生だったので、二部に通っていた私はたまに島崎さんの姿を見かけたものです。
大学時代に頭角を現した島崎さんはいつの頃からかプロからも注目を集めるようになりました。当時、道内の大学野球から直接プロ入りする選手がいなかったため、史上初か、とも騒がれましたが結局、社会人野球のNTT北海道へ進みます。ここで、私の高校の同級生とバッテリーを組むわけですが、そのお付き合いが縁でかねてから島崎さんとは仲良くさせていただいていました。
旧友を迎えるような気持ちでスタジオにお招きできたこと、大変嬉しく思いました。
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北海野球部百年物語の冒頭130ページです。
電子図書(楡印刷様ご提供)表紙~第3章「北海野球部、いざ全国へ」昭和8年まで
提供:楡印刷株式会社
北海野球部の素晴らしきその伝統、その歴史を引き続き一人でも多くの方に伝えていき、共に新しい時代を見つめていけるよう、引き続きみなさん、よろしくお願いします。
いかにも「北海の顔」をした島崎さん。仮に島崎さんのことを知らなくても顔を見たら「北海の出身ですか?」
と尋ねてしまいそうな雰囲気を持っています。最近、こういう顔をした北海生、高校球児をみかけることはなくなったと思います。
新しくも良かった昭和の最後の高校野球。
夏の予選を直前に控えた球児たちに現役高校教諭からの熱きメッセージです。
島崎 圭介さん
北広島広葉中では投手兼遊撃手、主将で1987年(昭和62年)4月に北海高校へ入学後、投手として台頭を見せ、1年秋からベンチ入りを果たし6年ぶりのセンバツ出場に貢献(大会直前のケガのためベンチリせず)。2年秋から主戦投手で秋季全道大会出場。3年夏には激戦を制して5年ぶりの夏の甲子園出場を果たした。甲子園では背番号12で二番手投手として登板するが、2-6で桜ヶ丘(山口)に敗れた。
この年は北海道ではまなす国体が開催され、開催地代表として選出され元木、種田らが活躍した上宮(大阪)と対戦した(2-9上宮)。北海学園大では2年時(1991年)に神宮出場に貢献。2度の最高殊勲選手賞、最優秀投手賞を受賞。1994年(平成6年)にNTT北海道入りし東京ドームでも登板した。
現在は札幌日大高の体育教諭。
北海野球部の中でもいくつもの語り継がれる歴史がありましたが、島崎さんが在籍した昭和62年から平成元年は北海野球部史では近代かもしれませんが、とても劇的なものでした。
書籍「北海野球部百年物語」では主将の今野智哉さんに取材をしましたが、この時代は、選手一人一人に強烈な物語が存在しているような気がします。
島崎さんはその一人。
北海を卒業してからの野球人生も実にドラマティックなのです。
「実は、明朝(22日)も野球の試合なんですよ」
島崎さんはあっけらかんとこう話します。
「さすがに体はキツくなってきましたし、持病の腰痛も長いお付き合い。でもマウンドに上がったら全力で(笑)」
その「ムキになる」ところが島崎さんの魅力なのです。
決して大きくはない体をいっぱいに使って気迫のこもった投球。
今でもそのスタイルは変えていないそうですが、ずいぶん無理もかかっているのでしょう。
「もうすでに(腰の)ヘルニアの手術は3回やりましたね。今でもたまにツラい時もありますけれど頑張っていますよ」
島崎さんと話をしていると、一見「野球一筋」のように感じますが、意外とそうでもないのです。
ただ、常に野球が近くにあったことは間違いないのですが。
「NTT北海道で野球を退いた後、社業に専念し、そして教員を目指した頃は本当に大変でした。
今振り返ると『よくやったなぁ』って思います。野球をやっていた人間の意地?確かにそれはありました。どなたかに言われた言葉で心に残っているのが『自分の人生から野球を引いたら0(ゼロ)の男になるな』というのがありました。このように節目節目に転機があって、自分の人生を見つめ直す場面に恵まれました」
どことなく野球少年の面影が漂う島崎さんですが、想像通り、子供の頃は相当ヤンチャだったようです。
「ずっと野球はやっていましたが、まぁ、わがままが服着て歩いているような、タンパラな少年でした(笑)今考えたら恥ずかしいですけどね。でも野球は本当に楽しくて真剣にやっていましたよ」
島崎さんは現在札幌日大高の先生ですから普段から若い人と接しています。きっと高校、大学野球を見ていて、『オレの方が君達よりも野球が好きだよ』って思っているのではないでしょうか。
ユニフォーム姿から『野球が好きだ!』というメッセージを放つ球児たちは確かに少なくなってきたように感じます。
「中学も普通に野球部でした。当時の北広島町では学校の野球部に入るのが当たり前。硬式野球のチームは札幌にいくつかあった程度だったと思います」
意外だったのが次の言葉です。「北海顔」した島崎さんですから子供の頃から「北海で甲子園」と心に決めていたのかと思ったのですが
「それが入学時にそういった気持ちはまったくありませんでした。ただ父親が北海の14期ラグビー部、伯父二人も北海OB(7期、11期のラグビー部)。いつの間にか「北海」が刷り込まれていたのかもしれませんが、僕自身の中では『北海へ行かなきゃ』といった意識はありませんでした」
島崎さんは卒業後20年以上過ぎてお父様と話しをして驚いたことがあったそうです。
「父親が僕が中学時代から何度も『北海で野球やったらどうだ』って声かけていたらしいんですよ。僕は全く何も思わなかったのでしょうね。不思議なんですよねぇ・・・」
きっと、これはどちらも正しいのでしょう。でも確かなことは北海野球部に入った息子をお父様が喜んだことです。この嬉しさは今、父親となった島崎さんもきっと分かっているでしょう。
「それほどのこだわりもなく」(島崎さん)入部した北海野球部ですが、島崎さんは中学時代の内野手兼任からピッチャーを志願します。
「入学した時には1年生の野球部員で確か50人以上はいたでしょうね。ピッチャー希望者はブルペンに集めらるのですが僕が一番小さかったんです。だから新しいグローブを買ってもらう予定だったのですが、(投手が)ダメになってもいいようにサード用のグラブにしたんです(笑)」
入学時には道内各地の名選手が集まる北海野球部です。負けず嫌いの島崎さんも相当ショックだったでしょう。
当時は今と違って、中学時代の情報があまりありませんから「お山の大将」が集まっていた時代です。
「身長もね、嫁さんには『ウソでしょ』って言われるのですが、当時は170センチ本当にあったんですよ。ところが今は170センチなくて(笑)大人になって縮んだんです!実際にヘルニアの手術するとこうなるよ、とは言われていましたけどね(笑)」
「1年生の頃、5月、6月は毎日『どうやって(野球部を)辞めようか』って思っていました(笑)。驚いたのは3年生が引退して新チーム結成後最初の試合が東海大四で、ダブルヘッダーだったんです。1試合目はエースの西中(紀和)さんが登板して、二試合目は誰が投げるのかなぁ、と思いながらトイレ行っていたんです。そしたら同級生で当時投手だった榊(世志明さん)が『島崎、オマエ先発だぞ!』って(笑)。
準備も何もしてな
いので初回いきなり5失点ですよ(笑)。でもその後ずっと0に抑えて結局8回まで投げさせていただいたんです。当時の東海大四は非常に強くて、またあのタテジマのですからね。インパクトありましたので練習試合をしていても緊張感がありましたね」
思わぬ初登板の舞台となった東海大四戦での力投は島崎さんにとっても自信になったようです。
「このまま頑張れば、何とかやれる、と思いましたし、『よく投げた』って初めて大西監督に褒められた思い出もあります」
この時の東海大四には後藤さん、荒貝さん、鹿内さんら素晴らしい選手が揃っていました。結局、翌夏の甲子園予選で北海は敗れます。島崎さんと同じ学年(当時1年生)には大内投手、五十嵐投手、工藤捕手・・・。平成元年のセンバツに出場する強力チームでした。当時の北海、東海大四、札幌第一、北海道工といった戦いは非常に見応えがありました。
さて今日はここまでにしましょう。
1年生ながら初登板で力投、順調な投手人生を歩み始めた島崎さんですが、あらゆる困難が島崎さん自身にも、チームにも降りかかってきます。昭和から平成への激動の道内高校野球を明日以降振り返ります。
6月21日 島崎圭介さんのリクエスト。
1.YELL!~16番目の君(井上昌己) 熱闘甲子園の名曲!榊さんからリクエストでもあったのですがアレン
ジ違いで流してしまい・・・残念でした
2.HERO(麻倉未稀) お父様がラガーマン。熱血ドラマの決定版「スクール・ウォーズ」で
3.背番号1(コブクロ) 爽やかで切ない野球をテーマにした楽曲。私も知りませんでした・・・感謝。
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★お知らせです。春季優勝記念特番VOL3
来週 6月28日のゲストは種村慎介さん&佐藤塁さん(49期・平成8年度)
「大西監督の集大成!全員野球の9人野球」
種村さんは北海野球部史上唯一(と思う)の親子で甲子園出場者です。
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