『王と鳥』ポール・グリモー監督 @アンジェリカ
宮崎駿の原点とも言える映画。ぴあでもNO1になったとか超話題。すごく見たくって、仕事抜けて見に行って、また帰ってきたという・・・。
あのね。
スゴイですよ、この映画。「王と鳥」が公開されたのはロシアの社会主義体制にほころびが見えてきた1980年。スターリンとか全体主義に対する批判ともとれるけど、今の私は本質ガ見えていない指導社による「社会」の崩壊に見える。
宮崎作品の原点というのも非常に納得できる。画面の垂直性やちょっとしたユニークでひょうきんな、アイテム。縦に縦に聳え立つ建物は、「千と千尋~」の湯屋や「カリオストロの城」を髣髴させる。王様付の秘密警察の水上ボートは「天空の城ラピュタ」の飛行機、空を翔る飛行機は「ナウシカ」のグライダー。
地下の工場は、ルパンシリーズファーストの話にあった「偽貨幣工場」を、羊飼いと煙突掃除の少年の手に手をとって逃げる様は、これまたラピュタだ。そうそう、何より鉄人兵団もいるんだよね。
もう一度見たい。
完全なるファンタジー作品だからこそ描ける、メッセージに改めて感動。私はとても好きです。この映画。