f6dcf8cb.jpg

「ゲド戦記」「ナルニア国物語」「指輪物語」「ハリーポッター」世にブームを巻き起こすファンタジー。このファンタジーブームってなんなんだろうか・・・と衝動的に手にとった本。
内容は、帯に書かれているような「ファンタジーに潜む罠と謎を解き明かす」といったものではなく、「現在蔓延している、なんでもござれの魔法世界に対する警鐘」という感じ。現在の「病的な暴力的な時にはポルノまがいの」ファンタジーに危機感を募らす筆者個人の意見が多くて、そういう問題意識をそこまで感じていない(意識していない)わたしには、もっと学術的なことをしりたかったんだけどなー、と不満・・・。
それでも、現在の出版されている「ファンタジー」の類型と、元祖ファンタジーである『ナルニア』や『指輪』について知ることができたのは収穫であった。
前置きが長かったが、こんな感じ・・・。
魔法ファンタジーは大きく分けて2つに分かれている。
1)『ナルニア物語』・・・語り方、モチーフの扱い方など、ケルト民謡の影響を大きく受けている。『ゲッシュ』という誓いの文化。荒唐無稽な『英雄』。はるか向うの国、いざなわれる異世界の存在、獰猛な女神・女王達。
2)『指輪物語』・・・こちらはゲルマン系の影響を受けている。運命に懸命に立ち向かう勇者。困難を伴う旅路。
そして現在創作されているファンタジーの「ネタ」もこれら民俗神話にあるという。

実は次回作はキチンとファンタジーを書こうかなーともおもっており、もう少し掘り下げて調べてみようとおもった次第。