内緒話 2。

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『小母ちゃん、その後、約束した通りに返しにいったん?』

文具店の小母さん:『はい。「2カ月貸してあげる。」と言うてくれてたから、2か月後に、あの人(チリチリパーマのおばはん)の家まで返しに行きました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『(メモを取りながら)なんぼ返しに行ったん?』

文具店の小母さん:『10万円と2カ月貸してもろうてたお礼に5千円付けて、10万5千を封筒に入れて持って行きました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『10万円借りて、2カ月で5千円の利息いうたら・・・年利30パーセントやなぁ。利息としたら高いなぁ。それで、あの人(チリチリパーマのおばはん)は何て言うたん?』


文具店の小母さん:『あの人(チリチリパーマのおばはん)は封筒の中を見て、「何や!利子が入ってへんやないか!利子も全額入れてから返しに来るもんやで!」と言うてお金の入った封筒を突き返しましてん。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『その時、小母ちゃんは何にも言わんかったん?』


文具店の小母さん:『私かて、「10万円を2カ月貸してもろうてましたから、お礼に5千円を入れてます。」と言いました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『うん。それで、あの人(チリチリパーマのおばはん)は、どう返事したん?』


文具店の小母さん:『あの人は、「2カ月も貸してやった礼が、たった5千円かいな?子どもの小遣いでも、もっと弾むやろ? 私かて商売やねんから5千円ぽっちの謝礼で10万円もの大金を2カ月も貸すわけがないやろ? あんた、自分が商売しとって、そんなことも分からへんのんか?!」と言うて豪い剣幕でしたんよ。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『えh・・・?利息を30パーセントもつけてんのに「5千円ぽっち」と言うたんかーぁ。 その後、小母ちゃんはどうしたん?』


文具店の小母さん:『私は、あの人にそれやったら、お聞きしますけど、私が、あなたから借りたお金は、おいくらになっているんですか? と聞きました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『何て言うた?』


文具店の小母さん:『あの人は、「あんたとこの借金は〆て40万円や!分かったら、早、持ってくるんやで。日を置いたら、なんぼでも利子が嵩むで!安く済ませたいと思うたら、早、40万円、キッリ耳を揃えて持って来るこっちゃ。」と言いました。私は、それを聞いて、もうビックリしてしもうて次の言葉が出んで家に帰ってきましてんわ。息子にもよう相談せんと一人で抱えてましてんけどなぁ。』


文具店の小母さんの息子:『「相談できへん」と言いながら、先月、相談してくれたんやなぁ。』

文具店の小母さん:『そら、先月、あの人が店に来てお客さんの居る前で、いきなり「客の居る前で豪い悪いんやけどなぁ、ええ加減に、あんたに貸してる金、160万円を返してくれへんか?!何時まで借りっぱなしにする気や?!」と言いに来て、それから毎日のように「160万円、返せ。早、返さんかったら出るとこへ出るで!」と言いに来たからねぇ、黙ってられんようになりましたんよ。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『「出るとこへ出るで」と言うたん?ほんまに?』

文具店の小母さん:『はい。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『ふふふ・・・、出るとこへ出てくれたらええのになぁ。』


店内でお客さんをしていた私は3人の会話に( ´艸`)吹き出してしましました。


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『お客さんは笑わんように。まあなぁ、ただの脅しで出るとこへは、よう出んやろうけどなぁ。』

私:『はははhhhh(≧▽≦)』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『お客さんは笑わんように。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『先月が160万円で今月が320万円いうたら何パーセントの金利や?』


文具店の小母さん:『借りた時が、10万円で、2か月後には40万円になってましてんわ。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『2カ月で4倍?そんでも、5か月後には16倍何やろ?何パーセントの金利計算をしてるねんや?』

文具店の小母さんの息子:『最初は10万円やろ。2か月後には40万円で、4か月後には160万円で・・・・ちょっと書き出してみよか・・・』


と何やら書き始めました・・・・


文具店の小母さんの息子:『はあ、はあ、1カ月ごとに2倍。2倍。になっていく勘定なんやな。月金利100パーセントの金利計算やねんわ。だから、あの人が来んかった月も勘定に入れて、1カ月ごとに区切っていったら、最初が10万円⇒ 1か月後は20万円⇒ 2か月後には40万円⇒ 3か月後は80万円⇒ 4か月後には160万円⇒ そして5か月目には320万円と言うことになりませんか?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『なるなぁ。月金利100パーセントやったら、年利で換算したら1200パーセントやがな。 あのオバハン、叩いたら相当、埃が出るんと違うか?』

文具店の小母さんの息子:『相当、手慣れた様子やからなぁ。被害に遭うた人はウチ(文具店の小母さん)だけではないやろ。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『泣き寝入りさせられてんねんやろなぁ。』

文具店の小母さんの息子:『だけど、あの人(チリチリパーマのおばはん)だけでは、すぐに足がついてしまうのんと違うか?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『バックに誰か居るなぁ。』

文具店の小母さんの息子:『おるやろなぁ。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『音羽屋半衛門を呼んで正解やったなぁ。』

文具店の小母さんの息子:『どない言うたかて女の子やし、土壇場で怖がらへん?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『そういう事を恥やと思うてるから逃げることはない。昔から捨て身やったから、反対に鎖を付けて見張っとかんと突進しよるねん。』

文具店の小母さんの息子:『へえええ、それでも用心してかかった方がええで。何が出てくるか分からんから。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『ドン・キホーテ。あ・・今は音羽屋半衛門やったなぁ。こっちへ来て話の輪の中に入ってくれる?』

私:『はーい。』

文具店の小母さんの息子:『外見だけ見てたら、どっかのお嬢さんみたいやなぁ。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『外側だけな。昔はシンデレラみたいなドレスを自分で作って着たいと言うてたんや。』

文具店の小母さん:『今、着てる洋服は自分で縫うたん?』

私:『スカートだけね。上は普通のTシャツやから。スカートは自分でデザインして製図をして作りました。』

文具店の小母さん:『いや・・・そんな女の子らしい趣味を持ってる人と、さっきのドッシリ構えてた人と同じ人には見えへんよ。私はドキドキして口から心臓が飛び出そうやったんよ。』

私:『えええ、小母さんもいつもの通りに普通やったよ。』

文具店の小母さん:『あんたが居ってくれたから普通に装うことができてましたんよ。思い出しただけで、またドキドキしてきましたわ。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『今からこの件に関して、あんたに聞き取りをするねんけど、できるだけ詳しく教えてな。』

私:『はい。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『今から仕事やからな、「モモンさんにお聞きするんですが、文具店を営んでいる○×さんと金融業を営んでいる女性との間でどのような話し合いがもたれていたのかを知っている範囲内で構いませんので教えていただけますか?」

私:『はい。 昨日の夕方の出来事はこうです。そして、今日の夕暮れには、

文具店の小母さんは電話の受話器を置き、『御足労をおかけしてすみません。長いこと借りたままにしててごめんなさいねぇ。お借りしていました≪10万円 + 適正金利≫をやっとお返しすることができました。ホンマに長いこと借りたままにしててごめんなさいね。』

チリチリパーマのおばはん:『≪10万円 + 適正金利≫て、なんや?約束が違うやろ?』

文具店の小母さん:『約束てなんですか? 確かに、5か月前に借りたんは10万円でしたでしょう? だから、10万円と5か月分の適正金利を何とか工面して、こうして用意して、あなたが来はるのをお待ちしてたんですよ。』

チリチリパーマのおばはん:『人を馬鹿にするのんもええ加減にしーや!』

文具店の小母さん『馬鹿になんかしてませんよ。』

チリチリパーマのおばはん:『馬鹿にしてへんのやったら何で借金を全額、耳を揃えて返さへんのや?!』

文具店の小母さん:『だから、こうして、≪10万円 + 適正金利≫を用意してますよ。』

チリチリパーマのおばはん:『あんたの借金は10万円てな端金と違うで。そら初めに貸したんは10万円かもしれへんけど借金には利子というもんがついてくるんやで!』

文具店の小母さん:『はい。だから、こうして適正金利もつけてお返ししますから。受け取ってください。』

チリチリパーマのおばはん:『そんな端金、受け散れるかいな!馬鹿にするのんもええ加減にせー!』

文具店の小母さん:『ほな、私の借金は5か月で、いくらになってるんですか?』

チリチリパーマのおばはん:『あんたの借金はなぁ、〆て320万円や!』

文具店の小母さん:『ひえぇぇぇ!!、何で、5か月ほどで、10万円が、320万円になるんですか?!』

チリチリパーマのおばはん:『あんたも常識のある大人やったら、きちっと覚えときや!借金には利子というものが付くから、借りた時は10万円でも、日にちが過ぎたら320万円になるもんなんや! よう覚えとき!』

文具店の小母さん:『奥さんから、5か月前に10万円を借りたんやけどね、今日、その5か月前に借りてた10万円を返そうとしたら、利子が付いて320万円になってると言われてもねぇ・・・私は10万円を借りた覚えは、ちゃんとあるんやけどねぇ。そやけど320万円てな大金を借りた覚えがありませんねんけど。何で、5か月前に借りた10万円が、借りてから5か月後に320万円になるのか分かりませんねん。』

文具店の小母さん:『ああ、あのーぉ、モモンちゃん。一寸、話を一緒に聞いてくれる?』

私:『うん。ええよ。なに?どうしたん?小母さん。』

文具店の小母さん:『あのぉ、奥さん(チリチリパーマのおばはん)、すみませんけど、もう一回、5か月前に借りた10万円が、どうして、借りてから5か月目に320万円に増えたのか説明してもらえませんやろか?』

チリチリパーマのおばはん『あんたなぁ!何回、同じことを言いわせたら気がすむんや?!』

文具店の小母さん:『すみません。もう一回だけお願いします。もう一回だけお願いします。』

チリチリパーマのおばはん:『あと1回だけやで。』

文具店の小母さん:『はい!よろしくお願いします。モモンちゃんも、よく聞いとってな。』

私:『はい。・・あ・・・、ちょっと待って・・・、(文具店の)小母さん、紙と鉛筆が欲しいから勘定してください。』

文具店の小母さん:『書くものやったら、ここにあるから使うてください。』

チリチリパーマのおばはん:『あんた頭の悪い子やなぁ、書かんと分からんのんかいな?』

私:『そうですねん。私は書かんと分からへんのです。ごめんねぇ。』

文具店の小母さん:『ええっと、5か月前に10万円借りて・・・』

私:『5か月前に、(文具店の)小母さんが、この人(チリチリパーマのおばはん)から、10万円を借りて・・・』

と文具店に常設していたメモに書きました。

私:『ほんで・・・その次に借りた、お金が、なんぼなんですか?』

チリチリパーマのおばはん:『320万円や!』

私:『ええーーー!!!(文具店の)小母さん、5か月の間に、320万円もお金を借りたん?』

文具店の小母さん:『いいえぇ。私が、この人(チリチリパーマのおばはん)から借りたのは10万円だけなんよ。』

私:『それやったら何で、5か月の間に、10万円が ⇒ 320万円に増えたん?』

チリチリパーマのおばはん:『利子が付いたからや!利子が付いたから320万円になったんや!あんたらは二人もそろうて無茶苦茶、頭が悪いな!計算もまともにできへんのんかいな?!』

私:『すんません。(文具店の)小母さん、書いて計算しよ。』

文具店の小母さん:『そうやね・・・ほんまやわ。書いて計算したらよかったんやねぇ。すんませんねぇ。奥さん(チリチリパーマのおばはん)、もう一回、初めから、すみません。』

チリチリパーマのおばはんは相当にイライラしておりました。
文具店に来てから1時間近く同じ話を繰り返しておりましたので。


私:『えーっと、小母さんが、5か月前に、10万円借りて・・・・それから5か月たって・・・10万円が、320万円に増えたんやね。小母さん、式を作ろ。』

文具店の小母さん:『そうやねぇ。どういう風にしたらええんやろね・・・』

チリチリパーマのおばはん:『何でもええから早してくれへんか?!私も忙しいんや。あんたらと遊んでる暇なんかないんやからなぁ!』

私:『すんません。えーっと、ほな、とりあえず、320万円から10万円を引いたら、いくら残るんやろ?文具店の小母さんが、おんまに、10万円しか借りてないねんやったら、残りが5か月の間に、借りた10万円に付いた利子と言うことやろ?』

文具店の小母さん:『そうやねぇ。一緒に計算してみましょか・・・≪320万円 - 10万円 = 310万円≫やねぇ。』

私:『え゛え゛ーーー!!! 銀行で10万円借りたら、たった5か月の間に310万円も利子が付くのん? へぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!』

チリチリパーマのおばはん:『な、、何を言うてるのや、この子は?』

私:『(??)銀行でも、何処でも、誰かに、10万円の借金をしたら、5か月経っと、310万円の利子が付いて≪320万円≫になるんでしょう?』

チリチリパーマのおばはんは・・・焦りはじめた・・・・

文具店の小母さんは声を改めて、
『奥さん(チリチリパーマのおばはん)、10万円の借金に対して、5か月で310万円の利子というのは違法金利と違うんですか?』


チリチリパーマのおばはんは、さっきまでの勢いが消えてシドロモドロになりました。

文具店の小母さん:『もう一度、言いますね。10万円の借金に対して、5か月で310万円の利子というのは違法金利と違うんですか?』

チリチリパーマのおばはん:『・・・・きょ…今日のところは見逃したるさかい、次は320万円、キッチリ耳を揃えて用意してから電話するんやで!』と言うなり走って店から出て行きました。
という出来事がありました。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『○×さん、今の、モモンさんの証言に間違いありませんか?』

文具店の小母さん:『(力強く)間違いありません。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『では、この書類に署名をいただけますか?』

文具店の小母さん:『これは何ですか?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『委任状やねん。これがないと動かれへんからね。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『それとは別に音羽の半衛門には、この書類に署名してほしいねん。もしかしたら刑事裁判になるかもしれへんから、証人として出廷してもらわんとあかんかもしれん。かまへん?頼める?』

私は自分の名前を書きながら、『行く。行く。何処にでも行くーぅ。ヾ(@^(∞)^@)ノ』

文具店の小母さんの息子:『豪い喜んでるやん。』

私:『≪あなたの知らない世界≫ですから。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『あんたから見た「あなた」は俺らやんか、それを言うねんやったら≪私の知らない世界≫やろ?』

私:『そうやね。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『あんたは昔と何にも変わってないなぁ。昔のまんまやがな。あんたの場合は悪い意味と違うで。』

文具店の小母さん:『これでよろしいか?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『ということで、この件は、全てにおいて私が責任を持って進めて行きますので、よろしくお願いします。これが初仕事です。』

文具店の小母さん:『まあ!よろしくお願いします。m(_ _ )m』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『ウチの先生がな、「あんたが持ってきた話やから、一辺、自分で全部やってみいひんか?行き詰った時にはいつでも助けたるさかい。一辺、自分でやってみ。」と言うてくれたんや。だから俺が責任を持って処理するさかい。何処までできるかはまだわからへんねんけどな。全力を尽くさしてもらいますからよろしくお願いいたします。』

文具店の小母さん:『こちらこそ宜しくお願いします。』


話がうまくまとまったようなので・・・

私:『小母ちゃん、お兄ちゃんらも、これで帰ります。晩も遅いことやから。ほなさいなら。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『気ぃ付けてなぁ。』

私:『はーい。ありがとう。おやすみー。』と家へ帰りました。