30分近く経ったころ。
文具店の息子さんと勉強の1番番長のお兄ちゃんが、『ただいまぁ。』と帰ってきました。

文具店の小母さん:『おかえりなさい。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『小母ちゃん、守備は?』

文具店の小母さん:『うまいこと運べました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『そらよかった。』

文具店の小母さん:『モモンちゃんが自然に振る舞うてくれたから私も肩に力が入らんと普通に話をすることができました。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『あんた(私)も場馴れしてるもんなぁ。』

私:『はあ・・・まあねぇ・・・』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『小母ちゃん、この子は小さい頃から、相当、場数を踏んできてるから、自然に振る舞うことができるやろう。と思うて、この子を呼んでくれるように頼んだんよ。』

私:『えーぇ? 私は、そんなに場数を踏んでませんよ。』


文具店の小母さん:『あんた等(お兄ちゃんたち)』のお茶も入れてきましょなぁ。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『踏んできたやないかぁ。ドン・キホーテと呼ばれてた時にぃ。知らん、知らんと思うてたらあかんで。俺等は全~部、知ってるねんからな。』

私:『昔の話や。』

と・・・茶飲み話を始めた。


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『そうやなぁ。昔の話やけどな、、、あんたが号令をかけたら今すぐにでも全員が集合するで。』

私:『音羽の半衛門でもあるまいし、そんな事があるわけないやんか。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『音羽の半衛門てなに?』

私:『音羽の半衛門というのは「必殺仕掛け人」に出てくる闇の元締めやねん。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『へー、そんなんがあるんか。あんたは、その音羽の半衛門やんんか。昔からなぁ。』


文具店の小母さん:『モモンちゃんは昔から、こういう事をやってきたというのは本当やったんやねぇ。私も直に見るまで半信半疑やってんけどね。さっき納得しましたわ。

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『この子は音羽の半衛門やからね。』

私:『もうええやんか。昔の話やんか。悪い奴に痛めつけられてる人を助けることができるのやったら私は音羽の半衛門にでもドン・キホーテにでも何にでもなる。』


勉強の1番番長のお兄ちゃん:『あんたは昔のままやなぁ。ドン・キホーテと呼ばれていたときと何にも変わってないやんか。子どもの頃から大人顔負けやってんもんなぁ。』

私:『そうやったかなぁ?』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『そうやったなぁ。またドン・キホーテになって欲しいねんわ。音羽の半衛門でもええで。』

私:『はい。何でも言うてください。』

勉強の1番番長のお兄ちゃん:『よっしゃ!ほな、とりあえず呼ぶまでお客さんをしとってくれる?今から小母ちゃんと、ここの息子と密談をするから。あんたが中に居ったら具合が悪いねん。カーテンの外に話が聞こえてくる分には問題ないから。せやけどカーテンの中に居ってもろうたら非常に困るねん。』

私:『分かりました。ほな、カーテンの外でお客さんをしてます。』と言って、店と居住空間を仕切っているカーテンを閉めて店内の商品をゆっくり見ていました。


店内を隅々まで見てまわり・・・・動物系の可愛いのやら、日本人形の絵のついた素敵なのやら、和風の落ち着いたのやら・・・便箋と封筒が多数ありました。

とてもセンスの良い小母さんでした。