一年ほど前のことになるだろうか。
夜の22時ころだったと思う。
いつものように国際通りを流していた。
とあるCDショップの前で三人の女の子こが飛んだり跳ねたりしている。
近くを通るタクシーはみな三人を無視して通り過ぎてゆくのだ。
まるで彼らが見えていないように。
信号待ちをしている私は
三人に近づきタクシーを止めた。
彼女たちを乗せてゆく先の松山向けに走り出す。
「だいぶ長い時間待ったの」
「うん10分くらい。
手を挙げるのだけれど全部無視された。」
彼女たちは言う。
「あははは、無視されたのではなくて、
君たちが見えなかったのではないの」
信号待ちで止まっていた私は
この子たちはこの世のものではないな。
そう感じたことを話すと、
「じゃあ、わたしたちはなんなの?」
「たぶん妖精じゃないか」
と私。
「妖精だって。」
「妖精だって。」
「妖精だって。」
三人はケラケラと笑う。
そして、いつものように
乗った乗客にあげている折り紙を取り出して渡す。
パピヨンの折り紙である。
「一つしかないからだれか代表でもらって・・・」
「パピヨンだって。私も欲しい」
三人が口をそろえて言う。
何とかもう一つくらい上げようと思って、
信号待ちで他の折り紙を折るのだが、
なんせ、松山は近い。
二つ目が完成する前に
ついてしまった。
残念がる三人。
料金を伝えて、
千円札を受け取り、
お釣りの準備をしているうちに
三人はいつの間にか消えていた。
残り香さえもない。
「さんにんのようせいさん。また会える日を楽しみにしているよ。」
そうつぶやくと私は
次の客を求めて、車の流れに乗った。
夜の22時ころだったと思う。
いつものように国際通りを流していた。
とあるCDショップの前で三人の女の子こが飛んだり跳ねたりしている。
近くを通るタクシーはみな三人を無視して通り過ぎてゆくのだ。
まるで彼らが見えていないように。
信号待ちをしている私は
三人に近づきタクシーを止めた。
彼女たちを乗せてゆく先の松山向けに走り出す。
「だいぶ長い時間待ったの」
「うん10分くらい。
手を挙げるのだけれど全部無視された。」
彼女たちは言う。
「あははは、無視されたのではなくて、
君たちが見えなかったのではないの」
信号待ちで止まっていた私は
この子たちはこの世のものではないな。
そう感じたことを話すと、
「じゃあ、わたしたちはなんなの?」
「たぶん妖精じゃないか」
と私。
「妖精だって。」
「妖精だって。」
「妖精だって。」
三人はケラケラと笑う。
そして、いつものように
乗った乗客にあげている折り紙を取り出して渡す。
パピヨンの折り紙である。
「一つしかないからだれか代表でもらって・・・」
「パピヨンだって。私も欲しい」
三人が口をそろえて言う。
何とかもう一つくらい上げようと思って、
信号待ちで他の折り紙を折るのだが、
なんせ、松山は近い。
二つ目が完成する前に
ついてしまった。
残念がる三人。
料金を伝えて、
千円札を受け取り、
お釣りの準備をしているうちに
三人はいつの間にか消えていた。
残り香さえもない。
「さんにんのようせいさん。また会える日を楽しみにしているよ。」
そうつぶやくと私は
次の客を求めて、車の流れに乗った。