とある出会い系のサイトで知り合い、2か月以上メール
のやり取りをし、
お互いの人となりがある程度わかったところで写真の交換。
送られてきた写真は申し分なく、私も彼の好きなタイプだったようで、
ためらいもなくデートの約束。
ありきたりな出会い。
それでも、軽くて聞こえのいい言葉を書き連ねたメールを何通か交換するうち、
少しずつ心の奥の方にしまいこんだ「本音」をお互いに吐き出すようになってた。
私鉄沿線の改札で待ち合わせ。
早くついてしまった私は、薔薇の香りのコロンを耳たぶと手首につけなおし、
汗の浮いた鼻の頭にパウダーを軽くはたいた。
鏡の中に映った顔は、年齢不詳の童顔の女。
淡いピンクのグロスをそっと塗りなおす。
肩までの髪をゆるく巻いて、体の線が程良く出るサマーニット、
ひざ丈の透ける布地を重ねたスカート。
白いパンプス。白いバッグ。
何年かぶりのときめき。
改札を抜けてくる背の高い細身のひと。
短い髪の毛。
長い手足。
濃いまゆ毛の下の優しそうな奥二重の目が、私を見つけて笑顔になった。
その瞬間、私は・・・恋に落ちた![]()
長い夏が始まる予感。
二年前の初夏のころ。
