21歳で統合失調症になり
外にも出れない僕でしたが
42歳の時『特効薬と巡り愛』
これまでの時間を取り戻すかの様に目標としている🌙🌃本出版に向けて発信しています
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仕事が終わって帰路に着いたのは、既に八時半ごろだった。
日曜日の今日は、僕の職場のファミレスは混雑していたからだ。
急に思い立って実家にて夕飯を食べることを思いついた。
毎月一度は実家訪問する事にしているが今回は、二ヶ月、いや三ヶ月ぶりとなった。
つまり、今年になって初めての実家訪問となった。
実家は、夜ご飯を食べるのがかなり遅くていつも八時半から九時頃になってから食べる。
その習慣があったのを思い出して仕事終わりに電話してみた。
「今晩、お相伴してもよか?」
と聞くと、
「うん、よかよ〜」
とすぐに話しがまとまった。
今晩の夜ご飯は、親父が作っていた。
じゃがいもと豚肉と炒め物だった。
親父は気合いを入れて作ったようだが、豚肉は焦げ焦げになっていた。
じゃがいもは、ふっくらと仕上がって美味かったが、豚肉は焦げて硬くてとても美味いとはいえなかった。
僕は、焦げ具合いが丁度よかねー、っと全部残さずに平らげた。
美味い!、美味い!、と食べてあげた。
食いっぷりだけは、自信があるのだった。
その食いっぷりに目を細めてお袋がお手製のアジの南蛮漬けを冷蔵庫から持ち出した。
こいつは、サイコーに美味しいものだった!
さて、じゃがいもの炒め物をほおばりながら、何気なく本題を持ち出した。
「また、ここに戻ってこようと思うんよねー。」
と話しを持ち出した。
すると、条件反射のようにお袋は首を横に二、三度振ったのだった。
想定内というか予想通りの反応だった。
しかし、めげずにたたみかけた。
「色んな意味で良いと思うんよね。親孝行したいし。」
すると、お袋は「あんたの寝る場所はなかよ。」
と言った。
僕は、「.うん、わかってる。じゃあ作ればいいやん。」と言った。
しばらく無言になった。
今日の勝負はここまでにした。
これから四回か五回に分けて説得するつもりだから納得の勝負であった。
色んな話しをしたが、親父の誕生日会の開催の話しになった。
この話しの時にお袋は、涙ぐんだのだった。
つまり、僕が親父の誕生日会の為にお金を貯めている事を告げたからである。
親父も今年は、米寿である。
八十八歳のお祝いの為に福岡市の有名な料亭である観山荘にて誕生日会を開催する為に用意するのは僕からは五万円なのだ。
涙が出ているのを必死で隠そうとしていたが僕は、きちんと察していた。
親父もお袋も、恐らくはできの悪い次男坊の成長を喜んでくれたろう。
随分と苦労をかけたから実家に帰ってしっかりと親孝行したい。
実家移住計画の勝負は、始まったばかりである。


