旅 六人言
旅行と旅(たび)って、なんかニュアンス違いますな。「町」と「街」みたいな。
「旅行に行く」というと、誰かと行って必ず帰ってくる感じ。
「旅に出る」っていうと、ふらり一人で街を出て、自分探し?命の洗濯?
「そのうち帰ってくるさ」的なかっきー感じ。 おいおい仕事は?
そういう意味では一人でも行かないし、旅先でしみじみ我がを見直すことも
なく、がっちり日常に帰ってきます。ドラムの中園浩之です。長いまくらでぺこり。
旅 = 開放!= 南の島ドドーン
という短絡的な回路が強く、放っとくとそっち系ばかり。
とはいえ、カリブ海まで出向くほど優雅な休みはとれないので、南はラリア東はハワイ
の太平洋エリアでさっくり遊ぶことが多いです。
強烈だったのは最初の沖縄。
オトンが仕事で赴任していたので、そこに家族で行ったのが小学生の時。
長い船旅で吐くゲロも果てた頃に着いたその場所は、明らかに日本と違う異空間。
でけい外人がたくさんいて、車は右側通行、須磨海水浴場とは全く違う絶景の海!
戦争の傷跡、聞きなれない音階の歌、和でも中華でもない料理、初めて聴くFEN。
フェンスを1枚隔てるといきなり広がる真っ青な芝生を単純に不思議に感じ、同時に
コンプレックス(みたいなもの?)を感じたとですよ。
そうそう生まれて初めて洋式トイレと合い対して、
「さて、どないしょう?」と本気で考えたのを覚えとります。
癒やし、開放だけじゃなく、ディスカバリー! (・・・キュートン見た?)
それでいて、どこか懐かしい。
今後もそんな旅がしたいものです。
ということで、最近はまってるのが・・・
青森県深浦 「タラチネのイチョウ」/2006 夏 ハワイ島 バニアンツリー/2008 秋
「巨木の旅」
「水曜どうでしょう」みたいですが違います。
長く生き残った奇跡の大木を見に行くのです。
最近は屋久杉などがメジャーになってますが、巨木はそこかしこにあります。全世界に。
木によっては1本で森といっても言いすぎじゃないほどでっかいのも珍しくありません。
海とか山とかは少し違い、一つのおごそかな命と体面する感じ。
取り囲む優しい空気や時間、圧倒的な生命力、ここまで生き抜いたラッキーの塊
を体感するのがメサ愉しいのでござります。 え?枯れてる?いやいや一度お試しを。
ただ人里から少し離れるので道が分からなくなることが多く、道行く人に
「この辺にある○○の大クスってどっちですか?」と聞くと、ほとんどキョトンとされます。
「よーわからんが、そのクスの近くになんかあんの?」
「いやそのクスが目標です」
「クスが目標ってどういうこった?」
「それを見に行くんです」
「・・・?」
という会話が繰り返されます。 是非一度お試しを。