この記事は本日のラジオ英会話
Grammar in Action (2)に出てきた文:
I can hear you playing video games!
の一部(can hear)に関する忘備録です
この本からの引用になります☟
〈can [could] + 知覚動詞〉の意味
①〈can + 知覚動詞〉は「現在進行形の代理」を務める
②〈could + 知覚動詞〉は「過去進行形の代理」を務める
中学で学ぶ文法事項の中に「知覚動詞は(見える・聞こえる・感じられる…など、外界からの刺激を受けとめるという、いくぶん受動的な状態を表す意味で使われるときには)進行形にはできない」というのがありましたね。そう、大ざっぱに言えば「状態動詞は進行形にできない」という英文法の原則です。例えば、
「あながた歌っている声が今、私の耳に聞こえてきている」
(×) I'm hearing you singing.
(◎)I can hear you singing.
(中略)
hear は「音が耳を通じて入ってくる=聞こえる」という状態を表す知覚動詞ですから、進行形にはできません。そのときこそ can の出番です。「今、この瞬間に聞こえている」を表すのは、(×)am hearing ではなくて(◎)can hear です。can hear が現在進行形の代理を務めているのです。同様に、
・When I opened a window in the train, I could smell the sea.
「電車の窓を開けたとき、磯の香りが漂ってくるのを感じた」という文では、smell が本来の知覚動詞の意味、すなわり「鼻で~の匂いを感じている」という状態を表す意味になっていますから(「自らの意思で匂いを嗅ぐ」という動作ではなくて)、その意味のときには進行形にできません。
(×)When I opened..., I was smelling the sea.
電車の窓を開けたその瞬間に私の座る座席一帯が磯の香りに包まれたのですから、この2つの出来事はほぼ同時に生じていますね。ふつうは進行形が出てくる場面です。そういうときに、can [could] + 知覚動詞を使って「今~を感覚している最中だ」という意味を表すのです。
以上、「法助動詞の底力」pp.21-22 より引用
さらに、上記の本では、『ジーニアス大英和辞典』でも説明があるとのことだったので、私は手元にある『オーレックス英和辞典』で hear を改めて見てみました
すると次のような記述がありました:
I could hear the roar of a waterfall.
滝のとどろきが聞こえた
◆継続的に聞こえる場合は通例 can とともに用いる
I heard the doorbell.
ドアベルの音が聞こえた
◆can を伴わないと瞬間的に聞こえることを表す
さらに can の語法の第3項目にはこうあります:
see, hear, feel, smell などの知覚動詞は、can を伴っても能力の意味は弱く、can を伴わない場合と意味の違いはあまりない。
ただし、can を伴うと一時的状態を表すことが多い。これらの動詞はふつう進行形ではつかわれないのでその代用とみなすことができる。
can を伴うのは⦅米⦆より⦅英⦆に多い。
〈例〉I can see Tom coming.
トムが来るのが見える
◆I'm seeing Tom coming. は不可
===引用おわり===
どこかでまとめておきたいと思っていたので、このタイミングで記事にできてよかったです