今回はこちら。
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三崎ワールド前回の作品です。一人のルポライターが、6つの仕事や出来事について書いたルポルタージュというのが、作品の体。
例えば、表題はただひたすらに玉を磨き続ける、非生産的な仕事を生業とする男へのインタビュー形式。
個人的なお気に入りは「古川世代」。野球で言う「松坂世代」のようにある一人のスターを中心とした世代……では無く、ある世代に生まれた「古川」姓の人物は有能である、という説がまことしやかに語られたという架空の世界で、元古川姓の人物にインタビューしていくという作品。
さっきも書いたように、おそらく着想は「松坂世代」という言葉だけれど、それをこういう方向に昇華できるのはさすがの一言です。
何人か脳内を覗いて見たい作家はいるのですが、その筆頭と言ってもいい一人です。