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.

.

大井です。

例えば、
リーリキャストというものがありますけど、
これを、最大限生かしきれている人は少ないと思います。

リーチキャストとは、
腕を左右に倒して、角度をつけて流すやり方ですよね。
動作的にはいたって単純だし、シンプルなキャストです。

簡単な部類のキャストでしょう。

じゃあ、誰でも簡単に「もの」に出来ているのかと言えば、
そうではありません。

リーチキャストを成功させる為の、大切なポイントがあります。
そこを押さえるだけで、釣りは飛躍的に上手くなります。

でも、それが何なのかよくわからない。
だから、「まあこんな感じ?」
で、済ませている人も多いのではと思うのですが。

「簡単じゃん、リーチキャストなんて」

と。

だけど、生かしきれていない人が多いですね。

でも、しかし、
この単純な動作も○○し○○すれば、
格段にレベルアップできます。

本当に。

1例として、
リーチキャストを挙げましたが、
要するに、私はレッスンで、
この○○し○○する部分を伝えたいんですね。

で、この、

「○○し○○する」

ことは、
他の釣りのテクニックにも、応用でき、
汎用性の高い考え方です。

キャスティングにしろ、釣りそのものにしろ。

ですから、当然、
釣りは上手くなるし釣果も上がる訳です。

さらに言えば、
これは釣りだけでなく仕事の現場や日常生活にも、
当てはめられるものですから、
その威力というか、効果は底知れないものがあります。

過去のスクールでも、
何人かの人には、これを話し実践してもらいましたが、

「そう考えるのか!いや〜なるほど!」

なんて感じで。

ちょっとした気づきと言いますか、
見方を変えるということなんですけど、
なかなか、1人でそれに気づくのは難しいです、正直。

それに、
人それぞれに癖がありますしね。

この癖というのも、それを自分で分かっていて、
癖を逆にうまく釣りに生かしている人と、
自分の癖に気づかず、
ただ、悪い癖のまま釣りに悪影響を与えている人がいます。

後者の方が、やはり多いでしょうか。

でも、
短所こそ長所とも言えますし。
どう捉えていくのか、の問題だったりします。


色々書きましたが、
実際、レッスンの現場では、
場面場面で、楽しく話しながら進んでいきますので、
当然、バシバシ釣り上げながら。

面白い、1日になると思います。

フライフィツシングレッスン
「勝者は我々だ!」編
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?enmastershool




Ps、
何人かの方からスクール参加の連絡を頂き、
ありがとうございます。

開始時期は、10月後半から。
日程を相談しながら進めていきましょう。

私のメルマガは、ともすれば小難しい印象があり、
気後れしてしまう方もいるかも知れませんが、
レッスンは、最高に楽しく進めたいと思っていますので、
初心者の方も安心して参加検討してください。

なんだかんだで、
初心者の方に、「フライは面白いですね〜!」
と、言ってもらえるのが1番嬉しかったりしますので。





----前回記事----


大井です。

ちょっと聞きたいんですけど、
一緒に行った人はバシバシ釣れるのに、
自分が釣れない時、悔しくないですか?

表向きは、
その人が釣れる度に手を叩いて祝福し、
写真係を率先してやり、にこやかな笑顔を作ったとしても。

相当に悔しいし、
自分が情けないし、自信喪失するし、
持って行きようがない、複雑なこの心を、
どう処理すればいいのか・・。

不機嫌な気持ちを悟られたくないが為に、
役者顔負けで演技する。
心の広さをアピールする。

でも、気持ちが切れそうになる。

これ、
私自身も経験していますし、
仲間との釣りの現場で、私が釣りまくると、
何故か急に逆ギレされたことも、何度もあります。

釣り人なら誰もが経験するこの感情。

冷静に考えれば、
相手が、釣りがちょっと上手いというだけの現象なのに、
自分を否定されたみたいなこの感覚はなんなんだと。

そう、思ったことはないですか。

みんな、SNSとかで、
やたらと楽しそうに、何の負の感情もなさそうに、
写真を公開していますけど、

その背景は、そんな単純なものじゃないはずです。

私が思うのは、
その悔しさは、それで正解なのです。
その悔しさが、人を成長させる訳ですから。

それを、屁理屈をつけて、
フライは面白くね〜とか、
意気消沈して自信喪失のままでいるのが、一番良くない。
体にも心にも。

でも、じゃあどうやって反撃するのか。

自分自身で何年も何年もかけて少しずつ独学で、
やっとの思いで、ようやくそこそこの釣りができる道を選ぶのか、

例えば、
私と1日一緒に過ごし、
そのノウハウやテクニックはもちろん、
考え方や思考を自分にインストールし、一気に飛躍していく道を選ぶのか。

費用対効果にしろ、時間的なものにしろ、
思考レベルでの話にしろ、
どっちを選ぶことが、ベストな選択なのか?

を、じっくり考えてみてください。

時間はどんどん過ぎ去ります。
今この瞬間にもどんどん砂時計の砂は落ちていきます。
時間を買うのか、時間を奪われていくばかりなのか。

あなたは、どちらを選びますか。

今年も冬季スクールやりますから、私に会いに来てください。
初心者の方、煮詰まっている方、大歓迎です。

冬季フライフィッシング情熱レッスン
「勝者は我々だ!」編
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?enmastershool









私に何か聞いてみたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
http://www.flyfishing-japan.com/shop/index.php?contact


フライフィッシング私的大全(もっと遠く、もっと広く!)
「Complete Angler」
http://www.flyfishing-japan.com/shop
 

[ニンフィングスクールの価値]


大井です。

ちょっと聞きたいんですけど、
一緒に行った人はバシバシ釣れるのに、
自分が釣れない時、悔しくないですか?


表向きは、
その人が釣れる度に手を叩いて祝福し、
写真係を率先してやり、にこやかな笑顔を作ったとしても。


相当に悔しいし、
自分が情けないし、自信喪失するし、
持って行きようがない、複雑なこの心を、
どう処理すればいいのか・・。


不機嫌な気持ちを悟られたくないが為に、
役者顔負けで演技する。
心の広さをアピールする。

でも、気持ちが切れそうになる。


これ、
私自身も経験していますし、
仲間との釣りの現場で、私が釣りまくると、
何故か急に逆ギレされたことも、何度もあります。

釣り人なら誰もが経験するこの感情。


冷静に考えれば、
相手が、釣りがちょっと上手いというだけの現象なのに、
自分を否定されたみたいなこの感覚はなんなんだと。

そう、思ったことはないですか。


みんな、SNSとかで、
やたらと楽しそうに、何の負の感情もなさそうに、
写真を公開していますけど、

その背景は、そんな単純なものじゃないはずです。


私が思うのは、
その悔しさは、それで正解なのです。
その悔しさが、人を成長させる訳ですから。


それを、屁理屈をつけて、
フライは面白くね〜とか、
意気消沈して自信喪失のままでいるのが、一番良くない。
体にも心にも。

でも、じゃあどうやって反撃するのか。


自分自身で何年も何年もかけて少しずつ独学で、
やっとの思いで、ようやくそこそこの釣りができる道を選ぶのか、

例えば、
私と1日一緒に過ごし、
そのノウハウやテクニックはもちろん、
考え方や思考を自分にインストールし、一気に飛躍していく道を選ぶのか。

費用対効果にしろ、時間的なものにしろ、
思考レベルでの話にしろ、
どっちを選ぶことが、ベストな選択なのか?

を、じっくり考えてみてください。


時間はどんどん過ぎ去ります。
今この瞬間にもどんどん砂時計の砂は落ちていきます。
時間を買うのか、時間を奪われていくばかりなのか。

あなたは、どちらを選びますか。


今年も冬季スクールやりますから、私に会いに来てください。
初心者の方、煮詰まっている方、大歓迎です。


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■伝えたいこと

本当は・・
私たちはもっともっと本来の自分の求めているライフスタイルを実現するべきなんです。
そのことが、生きる意味だとも思います。

少しだけ今までより半歩前へ踏み出すだけで、
それは実現へと向うのは分かっているのに、何となくやらないでいるだけです。

フライフィッシングをライフスタイルの中に取り入れましょう。
沢山の喜びと癒しと学びを、得ることができるでしょう。

あなたの人生を、自身の手で心地よく作り上げていくには、
フライフィッシングというスタイルはとても素晴らしい選択の一つであることは、間違いありません。

そのことを、伝えていきたいのです。
フライフィッシングのイデア(理想、哲学)を表現していきたいのです。



【フライフィッシング イデア】

「芸術であり、スポーツであり、哲学であり、ハンティングであり、祈りである」





そして私は、釣りを釣りで終わらせたくありません。

これからの時代は、

「釣りを釣りで終わらせない」

思考能力が必要だと思っています。

何故なら、史上最高の激動の時代(カオスの時代)に我々は生きているからです。


資本主義は限界値を超えている
AI(人工知能の台頭)
情報の氾濫につぐ氾濫
近隣国の不穏な動向


釣りをする為にロッドはありますが、
世界観を押し広げる為の大切なツールでもあるのです。


視野の広さ、洞察力、直観力、主体的に考え抜く力。
これらを、釣りという楽しい遊びを通して身に付けていくべきです。
でないと、もったいなさすぎます。

だから、時には釣りと直接関係ない話や、
ちょっと挑発的な問い掛けもするかも知れません。

でも、そのことであなたがインスパイアーを受け、
何かに気付き、何かの行動の起爆剤になれるのなら、
私は、そのことが非常にうれしいのです。


我々の時間は限られています。
人の人生を生きるのではなく、
自分の人生を自分自身で掴む為にロッドを手に取るのです。


 


第2回

「香港で出会った釣り episode 2 」

第1回はこちら
https://ameblo.jp/flyfishing-japan/entry-12614668050.html

「ふ〜、香港はエネルギーがいる街だな」

ちんちくりんおじさんを振り切った後、
私は、ネンザンロードを海の方へ歩きながら、
深夜特急に出ていた重慶大厦というバックパッカー御用達の宿を探した。
だが、似たような建物が乱立してどれがそうだかわからない。

重慶大厦は、
危険だとか如何わしいとか、色々噂はあるが、
安全牌の綺麗なホテルに泊まったところで、何の面白みもない。
パッケージされた旅をするくらいなら、東京のアメ横で、
ケバブのにいちゃんと雑談をしていた方がまだマシだ。

疲労も溜まってきて、
とにかく宿を決めたかったので、
似たような雑居ビルの7階にある宿に入った。

後で分かったが、ここもバックパッカー御用達の宿、
美麗都大厦(ミラドマンション)というところだった。

香港人であろう無口でクールな男が小さなフロントにいて、
部屋はあるか、聞いてみるとあると言う。

この男、かなり渋い。
髪はオールバックで決めていて、笑うことを忘れたような面構えだ。
香港マフィアがいるとしたら、こういう男を言うのではないか。

値段を聞いて、まあ相場だろうとそこに決めた。

牢獄のような薄暗い通路を案内してもらい、部屋に入る。
ベッドにシャワートイレというシンプルな作りだ。

ベッドに角に無造作に放置してある薄い掛け布団は、
案の定、香辛料と独特の体臭が入り混じった匂いを放っていた。

1階に降り、
ビルの通路内にある両替所でエクスチェンジを済ませ、
その奥のインド人の揚げ物やでタンドリーチキンを食べる。
独特の香辛料とスパイスが鶏肉に沁みていて美味い。

通りへ出るとすぐに、
私がミラドマンションから出るのを待ち構えていたかのように
若いインド人が、

「ハイ!どこへ行く?」
「香港で分からないことがあったら私に聞いて」

そんなことを言ってくる。
20代後半であろうそのインド青年は、ニコニコと愛嬌抜群である。

ネンザンロードを海の方へ歩く。

ペニンシュラホテルでトイレを借り、
スターフェリーのターミナルに着く。

小さな売店でアイスクリームを買い、
スターフェリーに乗り込む。

海風を受けながら、デッキにある木の椅子に腰掛け、
アイスクリームを舐める。

対岸は香港島。
高層ビル群が乱立し、壮観である。

「なるほど、これは確かに気持ちがいい」
街の喧騒の中で浴びた猥雑な熱をクールダウンできる静寂がある。

香港島へ渡り、あちこちを歩き回った。

ビクトリアピークへ登り、
Enter the Dragon のオープニングの映像と重ね合わせ、
トラムに乗って街外れまで行ってみる。

夜、宿に一旦戻り、
出の悪い、温水調整がほぼ効かないシャワーを浴び、廟街を目指す。

ナイトマーケットは、もの凄い人出だ。
通りが交差する場所では、椅子とテーブルが通りを埋め尽くし、
地元の家族連れや子供達が、思い思いに食事をしている。

私は、透明ビニールで仕切ってある店に入り
牛肉の炒め物とビールを注文する。
これは、なかなか美味い。量も普通でほっとする。

実は昨日の晩、別の店でムール貝のワイン蒸しを頼んだら、
3人前ぐらいの量が出てきた。
こんなに食べれないとそこのおばさんに言ったら、

「このくらい食べられるでしょ!香港では当たり前!」

的なことを広東語で一方的にまくしたてられ、
そのあまりもの勢いに気圧され、罰ゲームのように意地で食ったが、
もう一生ムール貝はいいな、と思えたのであった。

牛肉の炒め物はビールに合い、
周りの人の意味の分からない話し声は心地いいノイズであった。
テレビでは、サッカーをやっていた。
ちょうどW杯予選が始まっていて、
その時は日本とイギリスの親善試合だったと思う。

店の店員や他のテーブルの地元の香港人は、
ベッカムが点を入れると、私に向かって「どうだ!」
と腕を上げアピールする。

日本が優勢になると、私に向かって、
ブーイング的な態度を取る。

最初は、何故なのか分からず戸惑ったが、
「そりゃそうなるのが自然なんだろうな・・」
と歴史的解釈をせざるを得なかった。

でも、本当は違うところに問題があるんじゃないか?
と、今ならそう分析できるが、
当時は、同じアジア人なのにそうなるのか、と、
複雑な心境になった。

食事を終え、また廟街を歩き始めると、
露天の街頭モニターから、
リズミカルでパワフルな絃楽器の和音が聞こえてくる。

聞いた瞬間、「これはいい!売れる音だ。」
そう直観し、その場でDVDを買った。
「今までにない音だ。日本に輸入すれば大ヒットするだろう。」

「女子十二楽坊」

DVDのパッケージにそう書いてあった。

テンプルストリートをさらに歩き続けると、
天后廟というお寺に突き当たった。

ベンチや鉄柵に座り、声高に何かをしゃべり倒す地元の人々。
将棋をするおじさん達。その横で踊りを踊る少女。
境内は、夕涼みも兼ねて大勢の人で溢れんばかりである。

観光客は少ない。
ほとんどが、近所に住む人たちである。
家族連れや子供たち、ステテコを履いたおじさん。

境内の前では、女の子がボーカルのバンドが演奏している。
その脇の暗がりでは、人だかりの輪ができていて、
その中心では、トランプを鮮やかに捌く男がいる。

私が、その輪に入り覗き込むと、その男は何かを大声で私に向かって言う。
その表情から、好意的でないことだけは分かる。
私がぽかんとしていると、
手で追い払うような仕草をして、また声高に何かを言う。

私は一旦、その場を去り考えた。
俺が日本人だということが、はっきりと分かっているのだけは確かだった。
境内を一周してまたその人だかりの輪の中を覗き込むと、
中心でトランプを捌いている男が、私を指差し、
またあっちへ行け、と大声を出す。

人だかりの輪は地元の人が多かったが、
欧米人も何人か混じっていた。

なぜ、俺だけがダメなのか?
全く理解できずにその場を離れるしかなかった。
結局、サッカー観戦の時の状況と同じだということか・・。

私は、仲間として受け入れてもらえなかったが、
特段、嫌な気持ちにはならなかった。
歴史的背景と個人の信頼は、別物である。

早朝、九龍公園に行くと、
何十人というおじさん、おばさんが太極拳をしている。
朝だというのに、すでに蒸し暑さで肌はべたっとしてくる。

その光景は、優雅であり力強さを感じるものだった。

あのゆったりとした動きの中に、
多くの意味が存在することを思うに、
文化の深さを感じぜずにはいられなかった。

日中は、九龍公園にあるプールで泳ぎ、昼寝をする。
子供達のはしゃぐ声が心地いい。
公園を出て、街をあちこち探索する。

スターフェリーで香港島へ渡り、
歩道のど真ん中を陣取り、片腕を上げながら何かを主張する
物乞いの横を通り抜け、
高層ビル群の谷間にある石段を埋め尽くす露天にまた驚く。

このコントラストは、何なんだ。
ビルとビルの間には、ビル風、すきま風が吹くイメージしかなかったが、
香港では、その隙間がない。
露天で埋め尽くされているからだ。

こんな面白い石段を私は他に知らない。

トラムに乗って適当な場所で降り、少年たちのサッカーを観たり、
セントジョーンズ教会へ入って、しばし瞑想的な時を過ごしたりして
時間を潰した。

宿の近くまで戻ると、
インド人のひょろっとした青年が通りに佇んでいる。
私の姿を見つけると、

「Hi! Brother!」

すでに我々は兄弟らしい。

「今日も暑いね、どこへ行く?」
「困ったことがあったら言ってきてくれ」

みたいなことを、早口でまくし立てる。

大体が、
ネンザンロードのガードレールに半ケツの姿勢で腰掛け、
誰かに声を掛けることをしている。

客引きなのだろう。
でも、なんだか日本のそれとは違い憎めない愛嬌がある。

次の日、遅い朝食をとり、
いつものように、ミラドマンションからネンザンロードへ出ると、
インド人の青年が手招きをする。

「Hi! Friend 」

今日は誘いにのってみようと後を付いていくと、
並びにあるビルの奥の部屋へ導かれた。

部屋へ入ると、冷房がキンキンに効いていて、
外の喧騒が嘘のように静かだった。

私が中に入ると、
インドの青年は重いドアをガチャリと閉める。

奥には、ショーケースがあり、
さらにその奥には大きな机がありゴウジャスな椅子に深々と座る
恰幅のいいスーツ姿の老紳士がいた。

その両脇には、老紳士を守るように男たちが立つ。

インド人青年は、ショーケースまで私を導き、
「Please」と言った。

ギラつく時計が、何十個とディスプレイされている。

「そういうことか・・」

私は、ちらりと時計を見て、自分の置かれている状況を理解した。
すぐに退散しようとしたが、
老紳士と両脇に立つ男たちは、じっと私を見据える。
その無言の圧力はかなり年季の入ったものだった。

誰も何もしゃべらない。
静寂がその場の温度をさらに下げる。
空調の音だけが静かに響く。

「もしかしたら、外へ出るドアは既に鍵がかかっているんじゃないか?」
「急に逃げ出したら、逆に危ないかも知れない」
「大声を出したところで、喧騒でかき消され外には届かないだろう」

色々な憶測が頭を駆け巡る。
独特の重い緊張感がその場を支配する。

ここは、混沌の街香港だ。
日本じゃない。
そう、何があってもおかしくない。

どうする?
ドラゴン危機一発である。


つづく。