MOONSTRUCK MOONLIGHTING -3ページ目

MOONSTRUCK MOONLIGHTING

闇を照らす優しい月に

昔から晩稲(おくて)だったので、
身長が伸びたのは中学3年から高校1年のころ。
それまではずっと、背の順に並べばボクが
クラスでいつも一番前でした。

背は小さかったけど、声は大きかった。

そのせいか、中学校では3年連続で
運動会の応援団団長を務めました。

だから、
応援は得意ですよ!

フレーーーーー!!!
フレーーーーー!!!
3組!!!
フレー、フレー、3組!!!
フレー、フレー、3組!!!

ガンバレーーーーー!!!
ガンバレーーーーー!!!
3組!!!
ガンバレ、ガンバレ、3組!!!
ガンバレ、ガンバレ、3組!!!

学ランに白ハチマキ白手袋。
大きな声を出して体を動かすのは
とても気持ちよかった。

そして三三七拍子!

うちわではなくて
扇子を両手に持って
口にくわえたホイッスルを吹きながら、それ!

チャッチャッチャ
チャッチャッチャ
チャッチャッチャッチャッチャッチャッチャ はい!

チャッチャッチャ
チャッチャッチャ
チャッチャッチャッチャッチャッチャッチャ もいっちょ!

チャッチャッチャ
チャッチャッチャ
チャッチャッチャッチャッチャッチャッチャ!!!

ガンバレー!

2004年2月に
フルートの練習記録をブログでつけようと思ったとき
まったく思い悩むことなくごくごく自然に

「ただいまフルート修行中」

という、ブログのタイトルが心に浮かんできました。

そのときから早いもので、もうすぐ8年になるのですね

ブログを書き続けていますが
いえいえ
フルートの練習を続けていますが
まさしく「修行」。


「ただいまフルート修行中」

のブログを書き始めてからしばらくして
フルートの先生がこうおっしゃっていました。

「音楽にゴールはない」

どこまでいっても、さらにその上を目指さなくてはならない。
音楽にゴールはない。

その言葉を聞いた瞬間
よくぞ自分のブログのタイトルに「修行」とつけたと
自分で感心してしまいました。

本当です。ゴールはない。

きっと音楽だけでなく、あらゆることにゴールはない。
知識や技術だけでは到達できないさらなる高みを目指す。

日々、「修行」です。


余談ですが、「修行」と「修業」の違い。

「修行」は悟りを開くことを目指し
「修業」は技術の習得を目指す
のだそう。

業(ワザ)を修めれば卒業となりますが
行には卒行がない、「修行」にはゴールがない。

そんな違いすら知らずにつけたブログのタイトル

「ただいまフルート修行中」

うん、よくぞ「修行」の文字を選んだ!

そして今日も、フルートだけじゃなく
あらゆることに、修行中です。
2004年11月8日(月)

 マドカは2歳の時、とある公園にあった遊具にひとりで上り、約
2メートルの高さから落ちた。

 あごから落ち、その衝撃で上の前歯が下唇を貫通した。その前歯
も上あごに、のめり込んでしまった。切れた下唇は医者に縫われた。
それから2週間近く、マドカの下唇と口のまわりはとてつもなく腫
れていて、そしてマドカは、いつも痛そうな悲しそうな顔をしてい
た。
 いや実際とても痛かったのだと思う。その後ずいぶんと長いこと、
マドカは「医者に行く」と聞くと「痛いのはもうイヤだ!」と泣き
叫んで拒んだ。
 ボクはといえばその当時、とにかく、マドカが生きていてくれた
ことに感謝した。そのころ、マドカの身長は60センチくらいだった
から、大人でいえば、5メートルくらいの高さから落ちたことにな
る。打ちどころが悪ければ、どうなっていたかわからない。縫った
あとがこの先どうなろうと、めり込んだ歯がどうなろうと、そんな
ことはどうでもよかった。とにかく、死ななかったことに対して、
マドカの命を救ってくれた何者かに感謝した。
 当時を思い返すといつもボクの頭に浮かぶのは、あのときのマド
カの「生きていく」ということに対するどん欲さに驚いたことだ。
腫れた下唇には糸がついていて、歯も痛めているだろうからと、な
るたけ柔らかくスープ状に久美子さんが作った食事を、マドカはバ
クバク食べた。自分でスプーンを持ち、自分でなるべく痛くない角
度で口に入れ、モリモリ食べた。縫ったとはいえ数日は傷口がふさ
がらず、毎晩ベッドのシーツはマドカの血で汚れた。それでもマド
カは夜、痛みにうなされることもなくグーグー寝た。とにかく、し
っかり食べるその姿と、たくましく寝るその格好を見て、マドカは
「こんなことに負けてたまるか、早くよくなるんだ、生きていくん
だ!」という気持ちを全身で表しているようにボクには思えた。

 うちはもともとひとりっ子のつもりだった。だから久美子さんは
ずいぶんたつまで、マドカがお腹にいることに気づかないで、自転
車に乗ったり飛び回ったりしていた。それでもマドカは、しっかり
と久美子さんのお腹にしがみついていた。出産の時も、シズカはひ
と晩かかって、おまけに首にへその緒を巻き付けていたから、吸引
で引っ張られてやっとこさ出てきたのに、マドカは病院に入ってか
らたった10分ちょっとで、3回いきんだだけで出てきた。マドカは
ちゃんとしゃべれるようになってから自分でこう言ったことがある。
「お母さんのお腹の中から滑り台で滑って出てきた。ヒューゥ、ト
ンって。マドカは早く生まれてきたかった」
 だからボクは、マドカは、マドカが生まれる前にガン亡くなった
久美子さんのお父さんの生まれ変わりだと信じている。マドカは自
分で「生まれてくる」と決めて生まれてきたのだ。会えなかったお
じいちゃんの命と意志を引き継いで。マドカは「意志の子」なんだ。

 新潟県中越地震で、土砂崩れに巻き込まれてからおよそ100時間
もあとになって、2歳の皆川優太くんが、生きて無事に救出された
というニュースを、ボクは会社のオフィスでネットを見ていて知っ
た。自分の机が背の高いパーティションで区切られていることをい
いことに、ボクはしばらくの間、ひとりで泣いてしまった。単純に
信じられなかった。あの状況であれだけ時間がたったあとで、たっ
た2歳の子が生きていたなんて誰が想像できただろう。ああ、ここ
にももうひとり「意志の子」がいる、そう思った。残念ながら助か
らなかったお母さんとお姉さんの分だけでなく、この震災で亡くな
ったたくさんの人の命と意志を引き継いで、彼はこれから生きてい
くのだ。

 彼だけではない。マドカや優太くんでさえ、あのつらい時間を精
一杯生きてきたのだ。世界中のどこかで、いま、この瞬間にも生き
ようとして死んでしまった人々の命と意志をしっかり引き継いで、
ボクらは生きていかなくてはならない。いまこうして生きているボ
クらは、あだやおろそかに毎日を過ごしてはいけない。

ムーン@真優ちゃんがやっと自宅に戻れた翌日に

谷川俊太郎「生きる」
http://www.nextftp.com/museum-access-view/katudou_20_19.html

----------------------------------------
マドカの下唇の下には、縫ったあとが残って
います。落下の衝撃をもろに受けた前歯は、
生えてくる永久歯が縦に出てきてしまったり、
見事な空きっ歯だったり……。だから彼女は
もう2年近く矯正歯科に通って、ずっと歯に
矯正器をつけています。でもマドカはいつも
笑って、いつもしゃべって、いつも歌って、
いつも踊っています。彼女がいない我が家な
んて想像できません。あのとき、マドカを生
かしておいてくれた誰かに……。本当にあり
がとうございました。

気持ちはちゃんと言葉にしないと伝わらない。
そして、後で言おうと思っていて
その機会がなかったことがこれまで何度あったことか。

だから、やっぱり気持ちは今、言葉にして伝えたい。
そう思っている今、会って直接伝えたい。

でも、今はまだ、言ってはいけない気持ちもあるのかもしれない。
きちんと伝えられる立場に、ならなくてはいけない。
早く自由にならなくてはと、思っているけれど。

だけど、今回だけは絶対に失いたくない。

だから、フライングしてでも
ちゃんと言葉にして伝えたい気持ちが
今、心の中にあるのです。

自分が発する言葉は 自分の心の色。

伝えたい気持ちを言葉にするとき
自分の心の色が虹色でありますように。

2005年4月11日(月)

 進む距離はほんの少しずつかもしれないけれど、毎日積み重ねて
いけばたとえば1年後、ずいぶん遠くまで行くことができる。
 それを教えてくれたのはほかでもない、うちの子どもたちだった。
そんな単純明快なことに、30も半ばを過ぎるまでボクは気づかなか
った。

 だからコツコツと努力できる人を尊敬する。
 ボクは自分の子どもたちを尊敬している。


 少し前の朝日新聞に、スピードスケートの岡崎朋美さんについて
の連載があった。

「努力は裏切らない」

 とてもとてもいい言葉だ。

 せっかく生まれてきたのだから、死ぬまでには少しでもましな人
間になっていたいと思っている。せめて一昨日よりは昨日、昨日よ
りは今日、今日よりは明日の自分がもっと好きな自分でいられるよ
う努力している。こんな努力しか、ボクにはできないけれど。

ムーン

(以下のasahi.comのページはすでにリンク切れです)
「逆風満帆」スケート 岡崎朋美(上)
「逆風満帆」スケート 岡崎朋美(中)
「逆風満帆」スケート 岡崎朋美(下)

----------------------------------------
子どもたちは、どんなに忙しくても毎日ピア
ノとヴァイオリンの練習をしています。たと
え15分ずつでも必ず楽器にさわって音を出し
ています。日々の生活なんて、ちっともドラ
マチックじゃなくて、平凡でつまらないこと
の繰り返しです。そんな平凡でつまらないこ
とでも毎日しっかりと繰り返していけば、そ
の積み重ねが必ずいつかは実になるのだと、
子どもたちから学びました。それは明日かも
しれない、10日後かもしれない、1カ月後、
半年後、1年後、5年後、10年後かもしれな
い。でも絶対に「努力は裏切らない」のです。