ルイ・ロットについて | 富士市音楽教室esprit/フルート奏者 せきちえ

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静岡県在住のフルーティスト
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こんばんは!

今回もこのブログを読んでいただき

ありがとうございます♪



今回は

フルートのストラディヴァリウスとも言われる

ルイ・ロットについて

お話しようと思います


時代は19世紀半ば頃

産業革命により

音楽界にも

次々と変革が起こりました

フルートもベームによる改良が行われました

正確にはもっと前から始まっていましたが…


木製のフルートが主流だった時代

華やかなパリの街では

万国博覧会が行われており

新しい楽器のコンテストもありました

(ここから世に出た楽器が🎷です)


万国博覧会では

とても大きなホールで

大人数によるオーケストラ

世界一のエッフェル塔


大きな物が

その財力を誇っていました


木製の柔らかな音

派生音の不安定さ

運指の難しさ

など一昔前ならかっこいいとされていたものが

時代遅れになっていき


金属製のストレートな大きな音

均一化された半音階

テクニックに対応できる運指


という大改良が行われていったのです


これらの楽器が音楽的なのか…

パリの音楽院では大論争が巻き起こり

勝ったのは木製フルートでした。

??それなのに何故??


音楽の美しさも

時代の流れには勝てませんでした


頑なに古きよきものを大切にしていたのは

ドイツ人で

20世紀初頭まで木製のものを使用していたようです

パリでもテュルーは木製のフルートを使い続けました


パリで有名なフルート工房だった

当時ゴドフロワと親戚同士だったロット家

彼等によって

新たな時代のフルートが

次々と制作されていきました


パリ音楽院で教えていた

タファネルやゴーベールらが

生徒にも使用させた事で

ルイ・ロットの新しいフルートは

パリの主流となっていきました


新しいフルートと言っても

現代のものとは

全然違う物です


ロットのフルートは

古き良き時代の音楽的なニュアンスも

時代が持つ美しさも

全て

その時代の最先端でありながら

歴代フルート工房であったロット家の紡いできた

素晴らしい音楽性を

失うことはなかったのです!


初代ロットは

現代のフルートと比べたら

音が小さく

吹きこなすのは

大変難しいものです


20年ロットを吹いてきてわかる事

その時代の音楽は

全てロットが教えてくれました

どのフルートより倍音がすごいです

(この製法は失われています)

そしてとても上品です

(当時まだ不安定で

地方によって違っていたピッチも

私のロットは現代ピッチで演奏できる物です)


現代のコンクールで勝てるフルートではありません

音楽の本当の素晴らしさを

感じられる人にしか

わからない感覚なのかもしれません


歴史を感じ

先人の智慧を受け継いでいくものだけが

わかるロットのフルートの魅力


ロットは私の物ではなく

ロットの歴史の中で

吹かせていただいた1人の音楽家として

とても誇りに思います


ではでは

今回も最後まで読んでいただき

ありがとうございました😊