撥水・撥油剤 フロロサーフ のアプリケーションを随時ご紹介していきます。
(1) オイルバリヤ用途
フロロサーフをコーティングすることで、ハードディスクなどに使用される
ミニチュアモーターなどの軸受けから、潤滑 油が滲み出すのを長期にわ
たって防止できます。
このコーティング剤は撥油性と耐油性があり、潤滑油を染み出させたく
ないエ リアにコーティングしておくと、潤滑油がはじかれることにより、潤
滑油が染み出して流出することをブロックするこ とができるのです。
下の写真は右側にコーティング剤が塗布されています。赤い液体は
モーター 用潤滑油です。
未塗布の左側では全面にオイルで濡れてしまっています。
塗布側ではオイルははじかれてしまい拡がることがありません。
(2) フラックス這い上がり防止
フロロサーフはハンダ付けのときのフラックス這い上がり防止には絶大な
効果を発揮します。
実装部品のリード線やスイッチ類の内部にフラックスが侵入してしまうと、
後々に 金属部分が腐食してしまうことがあります。
片面基板でしたら部品面側や実装部品のリード線にフロロサーフの0.2
-0.5%樹脂分濃度の製品 (例 FS-1010TH-0.2 FS-2010-0.5) を
塗布していただきますと、撥油性によりフラックスの這い上がりを強力に
ブロックいたします。
このことで、前述の残留フラックスによる金属腐食や接点不良などを防止
することができます。
この皮膜は本来絶縁性を持つ皮膜ですが、薄膜(推定0.1-0.2ミクロン)
で、コーティングされますので、接点部分などに付着しても実際には絶縁
はされません。 よってマスキングなどは不要です。
(3) 液体の侵入防止
水やオイルなどの液体が部品の隙間にしみこんで困るということはありませんか?
この隙間の部分にフロロサーフをコーティングしてやりますと、撥水撥油性
の効果により、水分や油がしみこんでいくことを防止することができます。
コーティングする際には、フロロサーフ自身は非常に表面張力が低いので、
どんな隙間にも入り込んでいきます。
ディスペンサーやシリンジなどでフロロサーフを隙間へ流し込み、常温放置
で乾燥させればコーティングは完了です。
(4) 水滴 カットフィルター
撥水・撥油剤の薄膜タイプをスクリーンメッシュや濾紙にコーティング
すると、空気はスカスカ通しますが、水滴はシャットアウトすることが
できるようになります。
撥水撥油処理剤の薄膜タイプとは樹脂分濃度が0.2%-2.0%のタイ
プで、コーティング膜厚は0.1μから1.0μ前後になります。
(1μ は 1000分の1mm )
この薄膜タイプに濾紙やスクリーンをドブ付けして、常温乾燥させると
この機能を持つフィルターが出来上がります。
膜厚がかなり薄いので目詰まりをさせることなく、撥水・撥油効果が
得られ、この機能により水分が浸入できなくなってしまいます。
実際の用途としては
* 空調機器や換気扇のフィルター (塩害防止にも効果的)
* 屋外スピーカーの防水ネット
* 気体センサーの防水カバー (焼結金属フィルターにコーティング)
などがあります。
(5) 樹脂付着(移行)防止
封止用樹脂や接着剤などがはみ出してきたり、硬化する前に流れ出してきたりして、不必要な部分に付着してしまったりすることでお困りではありませんか?
シリコン系の成分が、スイッチなどの接点部分に付着したりして、接触不良を起こしたりすることはありませんか?
撥水撥油処理剤を使用することでこのような不要部分への樹脂付着は解決できます!
付着させたくない部分へ、弊社FS-1010シリーズを塗布いたしますと、樹脂の流れ出しをブロックすることができます。メカニズム的にはオイルバリヤ( 撥水撥油 アプリケーション (1)をご参照ください )と同じです。
このコーティング皮膜の成分は本来絶縁物ですが、皮膜の膜厚が0.5ミクロン以下であれば、接点部分に付着いたしましても、実際には導通に悪影響を与えません。
撥水撥油性はこの膜厚でも発揮できますので、樹脂付着防止と導通の両方の機能を満たすことが可能です。
実際のアプリケーションとしては セラミックコンデンサー部分のリード線の根本に幅数ミリでコーティングすることで、封止樹脂がリード線を伝ってしまうことを防止しています。
封止樹脂がリード線を伝ってしまうと、実装時に邪魔になってしまいます。
上の写真はプリント基板に半田付けされる前のセラミックコンデンサーです。
茶色部分はエポキシ系の封止樹脂でコーティングされており、この茶色樹脂がリード線に伝って行くのを防止するために、撥水撥油剤がリード線の部分にコーティングされております。
下の写真は実際にセラミックコンデンサー(水色の部品)を基板上に半田付けした状態の写真です。
この水色の樹脂も封止樹脂です。
リード線の部分には撥油剤が塗られておりますので、樹脂が付着せずに境界がスパッと切れております。
撥油剤を使用しない場合は、封止樹脂がリード線に付着してしまいます。
ハンダ付けは基板上の取り付け穴にリード線を差し込んでハンダ付けを行いますので、樹脂が付着しているとハンダ付けの妨げとなってしまいます。
また、半固定抵抗などの接点部分にシリコンオイルが入り込んでくると導通不良を起こすことがあるので、この接点部分に塗っておくことで、シリコンオイルが入り込まないようにできます。
この用途の応用はいろいろとあると思います。お困りのことがありましたら弊社へご相談ください。



