ずっと車を使う仕事をしていましたが、去年の4月から車を使わない仕事になりました。「国産4ドアセダン」という束縛から解放され、選択肢が増え過ぎて楽しい?クルマ選びになりましたよ。パンダが欲しくて、何台も見に行ったり試乗したりもしましたが、満足出来る程度のモノが無くて・・・。

他にもいろいろな候補が浮上しては消えて行き、いったい何年乗るんだろうか?また仕事に使う可能性もあるのか?海外転勤になったらどうする?などと考えているうちに触手が伸びたのがプリウスだったんだよね。愛知県で2年間仕事をして、トヨタのモノ作りについて個人的には好感を覚えた。今、トヨタが最も一生懸命作っているのがプリウスなんじゃないかな。

試乗して特に感動は無かったが、乗る前から決めていたので事務的に「注文します。」とお願いしまた。納期が7~8カ月と長かったけど、クラウンの車検はそれ以上に残っていたから問題無し。9月27日に契約して、4月18日に納車となりました。

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日本で一番売れている車なので、今更インプレでも無いんですが、「空冷ツインでレースをしている人の視線」ということで受け止めてやって下さい。グレードは「S」、3グレードの真ん中、多分今走っている30系プリウスの6~7割はこのグレードなんでしょう、きっと。色はホワイトとパールホワイトで迷いましたが、パールホワイトがちょっとクリーム色っぽいので、ホワイトにしました。

たくさん走っていますから、外観のお話は割愛します。
一カ所だけ拘りました。ドアバイザーって、かっこ悪いので・・・。

あっ、そうそう、オプションの話をしている時、トヨタの営業マンが「ナンバープレートの枠を付けましょう。」と言ったときは驚きました。いやっ、普通にいらないですから・・・。

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17インチの「ツーリング」は検討しませんでした。195/65-15、大好きなタイヤです。乗り心地、静粛性共に及第点ですが、サスはやや硬めといったところでしょうか。

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クランク横置き、FF、CVT・・・、好きではない組み合わせですけど、このパッケージですと、どうしてもこうなっちゃうんですよね。この部品はあそこの会社が作っていて、なんて知っているので愛着が湧きます。私が納入させていただいた機械で加工されている部品も、ひとつやふたつじゃありません。ちなみに、ボンネットとリアハッチはアルミ!です。

鍵は、持ってさえいればドアを解錠出来、走り出すことも出来ます。走り出すと言っても、エンジンを始動することは無く、スイッチをONにしてアクセルを踏むだけです。ほぼ無音&無振動の状態で動き出します。窓を開けて耳を澄ませば、ヒューンというモーターの音がわずかに聞こえますが。この瞬間が普通の車と最も違うところなんでしょう、きっと。

20~50km/hで(アクセル開度が大きいほど早く)エンジンが始動します。また、ハイブリッドバッテリーの残量が下がると、勝手にエンジンがかかって充電を始めます。アクセル開度、バッテリー残量、速度、道路の勾配などによってエンジンとモーターは常に始動と停止を繰り返し、最適(高効率)を求めて頑張っているようです。

モーターによる発進はおせじにもトルクフルとは言えず、モサーっと加速します。ここでグッとアクセルを踏んでしまうとすぐにエンジンがかかってしまうので、燃費を求めるなら後続車の迷惑を無視してモサーっと行って下さい。試乗した時はエンジンがかかる瞬間が判りませんでしたが、さすがにオーナーになると簡単に判ります。ちょっと間が悪いATがシフトアップするような感じでタイムラグを感じます。ただ、同乗者がこれを不快に感じることは無いでしょう。

軽くてPowerがあるビックバイクに乗ると、道路の勾配をあまり感じなくなりますよね。逆に自転車だと、わずかな登り下りが良く判ります。プリウスは、自転車に近いかも知れない。エンジンブレーキの効かないっぷりと言えば、そりゃ自転車並みですし。わずかな登り勾配でもすぐにエンジンに頼るところも、自転車チック。

通常の車は、ブレーキをかけると運動エネルギーを熱エネルギーに変換して大気に放出する。プリウスは電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄電、それを次の加速に使うから燃費が良いって仕組み。燃費を伸ばすには、効率良く電気エネルギーを回収することと、それをいかに有効利用するか(エンジンを使わないか)ってところが重要になる。長くなるので、続きはWEBで・・・。

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シフトが普通のAT車とちょっと違うけど、決して難しくはない。それ以外の部分も、普通に乗れる。楕円のハンドルもぜんぜん普通。乗りにくさなんて、これっぽっちも無い。ブレーキ(多分、ほとんど回生ブレーキ)も良く効く。つまり、普通。

乗り心地はまずまず。静粛性は高級車と比べても遜色無さそう。ただ、内装の安っぽさはいかんともしがたい。そりゃ、クラウンと比べちゃ可哀そうってもんでしょ。これを「コストダウンの賜物」とは言わず、「軽量化の賜物」と捉えることにしよう。ドアの開閉音も「・・・・・。」な感じです。

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どうってことない前席。ヒップポイントは、低くありません。それでいて、ヘッドクリアランスは15cm以上あるかな。

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クラウンより広い後部座席。高級感こそないが、移動の道具としては充分な空間。