【ことば・コミュニケーションの発達や食べることをサポートする言語聴覚士】
ことばの発達サポートfluffyの多部未来(たべみく)です
言語聴覚士歴15年、これまで1,500人以上のお子さんの発達をサポートをしてきました
今回は、
”質問に答える”ために必要な力の育て方
をお伝えします
前回、”質問に答える”ために必要な力は、
① 他者のことを認識する力
② 他者が言っていることばを受け止める力
③ ことばを理解する力
④ ことばを頭の引き出しから取り出す力
⑤ 相手に伝える気持ち
の5つであることをお話ししました
お子さんの様子をよく観察し、
どこで躓いているのかを把握したら、
そこにアプローチしていきましょう
これから1つずつ、育て方をお話しします
① 他者のことを認識する力
先日、
『人への関心が低いお子さんと関わるコツ』
でお伝えしました内容を実践しましょう
❶ お子さんの様子を静かに観察する
❷ お子さんの動きを真似する
❸ 動きに変化を加えたアクションをする
この手順でお子さんと関わることで、
お子さんが他者の存在に気付き、
その人に注意を向けるようになります
② 他者が言っていることばを受け止める力
”ことば”は発した瞬間に消えていくもなので、
いきなり”ことば”だけを受け取る練習をしても
難しいです…
まずは、目に見える”物”を使って、
やり取りを楽しみましょう
例えば、
ボールのやり取りで、
「〇〇くん、いくよ!」→「良いよ」
や、ままごとで、
「〇〇ちゃん、はい、どうぞ」→「ありがとう」
と、お子さんに呼び掛けて、
お子さんから反応が返ってきたら、
ボールや物を渡しましょう
物を使ってのやり取りを通して、
他者が言っていることばを受け止める力を
育てましょう
③ ことばを理解する力
4月に投稿した
『”ことばが出る”ための関わりとは?』や、
5月に投稿した
『”ことばが増える”ことば掛けとは?』で
お伝えしました内容を実践しましょう
様々な経験をする中で、
お子さんが興味を持った物に関することばや、
お子さんの行動や気持ちを
端的に伝えてあげてください
そうすることで、
理解できることばが増え、
質問の内容を理解できるようになります
④ ことばを頭の引き出しから取り出す力
”ことば”で質問されて、”ことば”で答える、
というのはなかなか難しいです…
まずは、実物や玩具、絵などを見せて、
その物の名前や、何に使うのか、
どこにあるのか、何の仲間なのか、
といった質問をしてみましょう
物を見ながらでも答えることが難しければ、
「り?」と単語の初めの音を伝えたり、
正解以外の選択肢を2,3個挙げて、
「こういう答えだよ〜」というのを伝えたり
してみてください
こうすることで、
ことばを頭の引き出しから取り出す力が
育ってきます
また、質問の意図を理解することにも
繋がります
⑤ 相手に伝える気持ち
④のように質問したら、
お子さんが安心して答えられるよう、
大人が笑顔で構えましょう
また、間違った答えが返ってきたら、
笑顔で、さらっと、
答えを伝えましょう
決して、
言い直しはさせないでください
質問に答えるのが嫌になってしまいます…
”質問に答える”ために必要な力の育て方は、
お子さんが躓いているところを把握し、
その力を①から順に育てていくことです
①の他者を認識する力が育っていないのに、
④のことばを頭の引き出しから取り出す力を
育てようとしても、空回りするだけです…
お子さんがどこに躓いているのか
よく分からなければ、
①から順に、丁寧に育てていきましょう
決して無駄なことではありません
ただ、実際に取り組んでみても、
上手くいかないことがあるかもしれません…
その際は、
ことばの発達サポートfluffyの多部未来まで
ご相談ください
【ことばの発達サポートfluffy】のホームページはこちら↓