【ことば・コミュニケーションの発達や食べることをサポートする言語聴覚士】
ことばの発達サポートfluffy代表の多部未来(たべみく)です。
赤ちゃんに「ママだよ」と言うべき?
それとも「お母さんだよ」と言うべき?
”幼児語”と”成人語”、どちらでことば掛けすべきか悩まれている保護者さんもいらっしゃるかと思います。
(”幼児語”とは”音の繰り返し”や”オノマトペ(擬音語・擬態語)”、”成人語”とは”大人が使っていることば”のことです)
「いずれは”成人語”を覚えなければいけないんだから、赤ちゃんの時から”成人語”でことば掛けをした方が良いんじゃないの?」
「”幼児語”でことば掛けをすると、”幼児語”を一旦覚えて、小学校入る前までには”成人語”に切り替えさせなきゃいけないから、子どもにとって負担になるんじゃないの?」
と考える保護者さんもいらっしゃるかと思います。
私自身は「中学生や大人になっても『パパ』『ママ』と呼ぶのは変だから」という両親の考えのもと、赤ちゃんの頃から「お父さん」「お母さん」と教えられてきました。
ただ、それ以外は自然と幼児語でことば掛けしていたそうです
”成人語”でことば掛けすることが悪い訳ではありませんが…
アメリカの大学で行われた研究では、”幼児語を使って話し掛けた子どもたち”と”成人語だけで育てられた子どもたち”が2歳の時点でどれくらいの単語を知っているかを比較したところ、前者の方が2倍以上多くのことばを知っていたという結果が出たそうです
参考:https://www.telegraph.co.uk/news/science/science-news/10557049/Baby-talk-helps-infants-learn-language-faster.html
”幼児語”は…
①音の響きでことばの意味を理解しやすい
②「パパ」「もぐもぐ」と音を繰り返すことばは聞き取りやすく、覚えやすい
③唇を使って音を出す”マ行・バ行・パ行”のことばは発音しやすい
という特徴があり、ことばの理解にも発語にも良い影響を与えます
言語聴覚士としてたくさんのお子さんと関わっていて、
「成人語でのことば掛けだと理解が難しいなー」
「幼児語の方が理解できているなー」
「成人語の音声模倣は難しいけど、幼児語の音声模倣はしやすいから、すぐ真似してくれるよねー」
と日々感じています
”幼児語”での発語が増えてきたら、
「ビリビリしようね」から「ビリビリ、破ろうね」
と、”幼児語+成人語”でのことば掛けに切り替えるようにしてきました
言えることばが増えてきたら、幼児語から成人語に切り替えていけば大丈夫です
「ウチの子、ことばがなかなか出てこない」とお悩みでしたら、”幼児語”でことば掛けしてみてはいかがでしょう。
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