【ことば・コミュニケーションの発達や食べることをサポートする言語聴覚士】
ことばの発達サポートfluffy代表の多部未来(たべみく)です。
皆さんは”コミュニケーション”と聞くと、どういうことを想像されますか?
”ことばで意思疎通すること”と思い浮かべますか?
「ウチの子、ことばが出ないからコミュニケーションが上手く取れなくて、何を考えているのか分かりません」と相談される保護者さんがいます。
果たして、ことばが出ないとコミュニケーションは取れないのでしょうか?
ことばが出ないお子さん、ことばが出ているお子さん関係なく、お子さんが自分の気持ちをことばで伝えることなく、いきなりパニックになったり、頑なに動かなくなったりしたら、「どうしたの?」「何がキッカケ?」と、大人側も理由が分からなくてパニックになってしまうことがあります。
私もお子さんと一緒に過ごしていて、急にお子さんが泣き出すと「どうしたの?」「何があったの?」と戸惑うことがあります。
ことばで伝えることができるお子さんであれば、お子さんが落ち着いてから「さっきはどうして泣いたの?」と尋ねると、答えてくれることもあります。
ただ、ことばが出ないお子さんだと、そのキッカケを知るために色々と探り、結果キッカケが分からないままのこともあります。
大人側が”ことばで伝える”ということにこだわって「ことばで言って!」「ことばで言わなきゃ分からないでしょ!」と言われ続けると、
お子さんは「なんて言ったら良いのか分からないだよ…」「ことばで言えない自分はダメなんだ…」と思うようになってしまうかもしれません。
まずは、普段からお子さんの表情や仕草などの様子をよく観察しましょう![]()
何に興味があって、何が好きで、どういう状況が苦手なのか知ることが大切です![]()
そして、「電車が好きなの?」「駅員さんの動きがかっこいいの?」「うるさいのは嫌なの?」とお子さんの気持ちを言語化してあげてください![]()
そうすると、「僕/私の気持ちを分かってくれた!」という安心感や信頼関係が築けます![]()
また、こういったことを繰り返し続けていくと、「こういう時にこう言ったら良いんだ〜」と、ことばを知り、適切な状況下でことばで伝える土台ができてきます![]()
私は知的にも身体的にも重度のしょうがいがあるお子さん(以下、Aちゃん)と数年関わってきました。
Aちゃんは自分の意思で声を出したり、身体を動かしたりすることが難しい状態でした。
Aちゃんとの言語訓練では、最初にAちゃんの好きな遊びをしながらしばらく一緒に過ごし、突然Aちゃんの視界から私が消え、Aちゃんが何かしらアクションを起こすまで待つ、ということをしていました。
最初の頃は、Aちゃんは何が起きたのか分からず、沈黙の時間がただただ流れていました。
しばらくすると、Aちゃんが「あー」と声を出したり、腕や脚を動かしたりし、それらのアクションが見られた直後に私が姿を現し、「Aちゃん、呼んでくれたの?一緒に遊ぼうね!」と言って、遊びを再開しました。
このような関わりを日々繰り返していくと、Aちゃんは私の姿が消えると、すぐにアクションを起こすようになりました![]()
また、訓練場面以外でも私を見かけると、遊んでほしくてアピールするようになりました![]()
ことばで自分の気持ちや考えが伝えられなくても、それ以外の方法で自分の意思を表出し、それを受け取ってくれる人がいれば、コミュニケーションは成立します!
もちろん、コミュニケーションを取るツールとして”ことば”が使えると便利です。
ただ、”ことばが出ない”ことだけにとらわれるのではなく、まずはお子さんのことを知り、お子さんの気持ちを言語化して、安心感や信頼関係を築くことから始めてみてはいかがでしょうか?
すぐにコミュニケーションが取れるようになる訳ではありませんが、徐々にコミュニケーションが取れるようになってくると思います!
「ウチの子とどう関わったらコミュニケーションが取れるようになるのか?」とお悩みでしたら、是非、ことばの発達サポートfluffyの多部未来までご相談ください。
私がお子さんに合ったサポート内容をご提案いたします!
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