HELLOWEEN的な音楽の人は多いと思いますし、KREATOR、SODOMなどのスラッシュを連想する人も多いと思います。ACCEPTこそジャーマンだという人もいるでしょう。
このバンドはどうでしょう。STS 8 MISSION。
日本で「HELLOWEEN型ジャーマンメタル」が盛り上がってた1990年にSTS 8 MISSIONはこの1stアルバムで日本デビューを果たしました。同じ年に日本デビューしたドイツのバンドにCHROMING ROSEがいますが、こちらは速いメロディアス音楽だったのに対して、STS 8 MISSIONは正統派メタルで勝負。
残念ながら一部のマニアにしか受けず、アルバム３枚で解散してしまいました。
中古でなら３枚のアルバムは入手できますので、今さらながら彼らの魅力について触れてみます。
Willy Schwabic (Dr)と Rudiger Blindert(G)が1987年にFORCED ENTRYを結成、1988年に「First Entry」でデビュー。翌年ヴォーカリストが脱退、その後任にXaver Drexler(Vo)が加入します。さらにキーボードも弾くThomas Schmitt(G)が加入。ここでバンドはバンド名をSTS 8 MISSIONと改名する。
「STS 8 MISSION」というヘンな名前ですが、STS とは「Space Transportating System」の略で「8」はそのプロジェクトコードナンバーのこと（？）。よくわかりませんがアメリカのスペースシャトル計画のなんかみたいです。
Xaver Drexler (vo)
Thomas Schmitt (g,key)
Rudiger Blindert (g)
Roland Wedel (b)
Willy Schwabig (dr)
1.Mighty Call
2.None of Your Business
3.Calling In The Dark
4.Always Lying
5.The Lost Command
6.I'll Never Loose My Way
7.Eyes of A Desperate Child
8.Mystery of Time
9.Guardians of The Lost
①はドラムをバックにvoが歌う出だしが印象的。ハイトーンまで出るvoですが、サビではややいっぱいいっぱいかも。ギターソロはそれなりにテクニカルですが、弾きすぎない感じ。
②はツインギターと、リズムチェンジが効果的な曲。ギターソロでは派手なタッピングも登場。
③はツインギターのハモリとキーボードのイントロがステキです。ギターソロ前半やそのあとのvoがメジャーキーになったり、ちょっと変わった曲。
④のイントロもツインギターがハモるぞ。そのあとはややスローなミドルテンポだけど、サビでアップテンポになって盛り上がる。ギターソロ後半ではスウィープでハモるソロあり。
⑤は疾走曲。サビでテンポを落としますが、サビメロはもう一歩かなぁ。前半スウィープ、後半タッピングというソロは楽しめます。
⑥はbとdsから始まる低音リフの曲。ちょっとしたbソロもありますが、gソロはいまいちかな。やや地味。
⑦は右チャンネルのギターのメロがいいです。さすがドイツ。リズムとコード展開が変わってるサビが印象的な曲です。
⑧はこれまたリズムチェンジの激しいドラマティックな曲。いくつもの展開を見せます。
⑨はボートラ。やや地味ですが、コンパクトにいろんな展開を見せる曲。
音質やプレイにはまだまだ「マイナーくささ」が残ってますし、それがいいという人にはたまらないアルバムではないでしょうか。
ここから徐々に音楽的にステップUP↑していく彼らですが、日本はもちろん本国でも苦戦を強いられます。バンドショット、とってもいい人っぽい人たちなのにかわいそうだなぁ。
今からでも応援してあげましょ。