邦題:グリーン・インフェルノ
44点。
 
残虐行為は言わずもがな、カニバリズム、性器、割礼、嘔吐下痢、自慰といった描写がありますので、耐性が無い人は観ないでね。未怜お姉さんと約束だよ!
 
 
〜あらすじ〜
環境保護を訴える学生グループが、アマゾンの森林伐採の不正を暴こうと現地を訪れる。だが、その過激な活動が問題視され、強制送還に。さらに彼らを乗せた飛行機がエンジントラブルで熱帯雨林に墜落。生き残った学生たちは助けを求めるが、そこにいたのは人間を食べる習慣を持つ食人族で、
彼らはひとり、またひとりと餌食になっていく…。
(※ムービーウォーカープレスより抜粋)
 
 
以下、ネタバレ。って言うか、感想。

 
大学生のジャスティンには、こうであるべきという理想があって、講義ではそれも
「簡単では無い」と一蹴される。そんな時に、理想を大いに発信して、実際に活動をする環境保護活動のグループに興味が湧いて参加するのだけど。一度は追い出されるところが上手くて、その後の行動に一定の説得力を持たせてる。それでも、視聴者側にしてみたら、まだ意味が解らないところを、自堕落50%の親友に語らせる。
 
 
 
言い難くとも、本人のためになるならば、伝えるのが親友だ。そして、間違っていたとしても、それを応援するのが尊厳で、失敗したら寄り添うのが愛情だ。
 
 
□ステレオタイプな環境保護活動団体って感じ。結構悪意がある。
そんなの気にしていたら映画なんか作れませんけどね。純粋な理想の下に行動をしたとしても、やっぱり、法に触れるような行為に手を染めているような過激派の団体は本末転倒だから。世の風潮が変われば、維持が出来ないのはそういうことだよね。
 
言葉を変えれば、善意はあっても、無知な行動が悲惨な結果を生む可能性があるってこと。このような「簡単では無い」ことは、良く「考えて行動する」べきです。
 
 
□やっぱり、ステレオタイプな架空の先住民族、ヤハ族の描写。
人数が多い。女性、子どもも沢山居るので、狩猟、採集だけでは維持出来ないだろうから、栽培、農耕が主流の民族に見えた。肌も綺麗だったから。劇中では農耕をしている描写が一切無くて、ひたすら、原始的な生活レベル(を演じてた)。割礼なんてとんでもない。この部族滅ぶよ。それと、どうしても食人系の映画を観て思うのは、クールー病のこと。人間は、人間を食べれるように(基本)出来ていないんだから。
 
とりあえず、そんな見解は置いといて、彼ら以外の侵入者は敵であり、食料でもあるのだから、彼らにとっては、天の恵みを余さず食しているだけだよねって思った。
 
 
□映画における憎まれ役はアレハンドロが、がっつりと引き受ける。
今後の俳優活動に影響が出るんじゃないかと思うレベル。具体的にはこんな感じ。
 
・自分の意見や計画を強引に押し通し、他のメンバーの意見や感情を無視する。
・他のメンバーを見捨てて、助ける努力を一切せず、自分の命を最優先する。
・彼の環境保護活動の動機や行動に、黒い裏があることが発覚し、信用出来ない。
・他人に対する共感能力や、思いやりの欠如。リーダーは不適格である。
 
極限状態におかれては、完全には否定出来ないのが後味の悪いところ。
 
 
□勿論、そんな人間ばかりでは無かった。
だけど、こういう映画は、そういう人ほど死んでいくものです。
 
 
□ラストシーンが意味するもの。
ジャスティンは感情のままにアレハンドロを見捨てて、自己保身のために偽善と嘘を重ねる。これは彼女とアレハンドロは結局のところ同じ穴の狢であることを示唆し、物語全体を通して浮き彫りにするテーマとは人間の本質であるということです。
 
そして、クレジット中のほんの少しのシーンで、嘘はバレる可能性を示すことで溜飲を下げるといったプロットでした。
 
 

エグいのは何とも思わんけど、こんなの観なくて良いような気がする。

 
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