邦題:トジコメ

58点。

 

邦題は原訳そのままですが、宗教的解釈が一般的では無い、日本人向けに変更しても良かったかも?〝神様からの試練〟とか。…うん、多分、私は観ないわ。

 

 

〜あらすじ〜

シングルマザーのジェシカは、愛する子どもたちと新生活を始めようとした矢先に、怒った元恋人ロブにより、家の貯蔵庫に閉じ込められてしまう。

ロブが連れて来た友人サミーは小児性犯罪者で、ジェシカは子どもたちを守るべく、必死で密室からの脱出を図るが……。

(※映画ドットコムより抜粋)

 

 

以下、ネタバレ。って言うか、感想。

 

 

□母親が亡くなってから動き出した、娘の人生の物語。

母が憎かったらしいけど、ジェシカは若くしてレイニーを産んで、レイニーは母親が育てていた。その間、ロブと荒んだ生活をしていたみたいで、二人目の子供が出来たことを切っ掛けに、薬への依存を宗教の力を借りて、更生したといったところ。

そんな折に母親が亡くなった。

 

でもさ、本来、自分はもう母親であり、母親が居なくなったことで甘えが許されなくなったから、本気で人生に向き合わないといけないってだけ。宗教なんかは関係無いからマイナスポイント。

 

 

□ホラーやパニック映画における、足を引っ張る役が居ないこと。

強いて言えば、娘のレイニーがそこに当たるけれど、ママを、弟を助けようと頑張る姿は然乍ら、ううん、正に天使!彼女の行動の全ては善意から、それを祖母は解っていて、そこを褒めて伸ばしていたに違い無い。まだトイレも一人で出来ない幼児なのだから、イラつく対象に全く無いし、彼女の存在は、ジェシカが良い母親であり続けていける明確な根拠となるもの。

 

そして、演じたルーシーが何より、可愛い子だこと…とびきりのね!ԅ(//́Д/̀/ԅ)

 

 

□狙われるのが自分では無く、自分の子供である恐怖。

パントリーに閉じ込められて居るので、外の出来事は想像しか出来ず、何かあっても物理的に介入が出来ない。これがメインの恐怖だった。

 

そしてこれは、自分が不甲斐無い母親であるならば、守るべき子供たちはどうなるか解らないことを明示したものだ。

 

 

□ただ、殺される以上の最悪な未来を予想させる悪役。

一部ではカルト的人気を誇るヴィンセント・ギャロがハマり役。

やっべぇ、こいつやっべぇぞ!!…ロブ?アレは雑魚だ。

 

 

□最大の残念ポイントは扉。

男性じゃなくても、必死になったらぶち破れそうに思える扉。お話の都合上、扉下部の隙間が広めだから余計に。もっと重厚に作って説得力を持たして欲しかった。

 

 

□コメントからの追記。

正に「ニコマレ」のエンディングとのコメントから。美味いね!

 

お金は兎も角、アップルバターのレシピ、そして、愛を残したお婆ちゃん。

ロブはアップルバターで撃退して、新生活を支えるのはこれも、アップルバター。

「駄目なところは切り落として、良いところを使うのが美味しさの秘訣よ」

 

それだ、タイトルはアップルバターで良い!

 

 

お婆ちゃんがレイニーに言ってたであろう台詞で〆るのが素敵です。

 
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