邦題:クリスティーン
68点。
現ステランティス、米国のクライスラー社が曽て展開したプリムスブランド。
当映画で描かれるのは1958年型プリムス・フューリー。使用されたのは実際のところ外装がベルベディアの言わば "激怒のレッド仕様" の見目麗しいクリスティーン女史が、初っ端から飛ばしまくって暴れ倒しちゃうスーパーナチュラルホラー。
原作とは違って、クリスティーンの性格は生まれつきの模様。彼女の演出に全振り、アーニーはガンギマリ、ラストはキングが原作だから…察して下さい。
…しかし、男子向けでお下劣です。車好き女子の存在を忘れていやしませんか。
ですが、流石、ジョン・カーペンター監督。そっち(音楽)で語る訳ですね。
「ダーク・スクール」のシンクレア文学博士の仰っていた通りに、全ての物語は恋愛モノだと思わされてしまいました。くうだらない考察など要らないね!
~あらすじ~
内気な高校生アーニーはスクラップ寸前の自動車、58年型のプリムス・フューリーを買い取り、それにクリスティーンと名づける。しかし、アーニーはクリスティーンの恐るべき秘密を知らなかった。不良たちによって破壊されたクリスティーンは自力で再生・修復し、復讐を開始。それは意思を持ち、自らの美を汚す者に容赦なく襲いかかる残忍な車だったのだ!
(※映画ドットコムより抜粋)
以下、ネタバレ。って言うか、サントラ。
ジョン・カーペンターの打ち込みサウンド以外のエンドクレジットにある全15曲。
愛車とのドライブにどうぞ。私もかけるー!
①オープニングとエンディングのメインテーマ曲。後の「ターミネーター2」の挿入歌にも採用される。
②3:41〜「私の愛はキャデラックより大きい。私がそれを示すとあなたは私を遠ざける。私への愛は本物でなければいけない。」
③5:01〜時が流れてもその性質は変わらない。バディ・ホリーからタニヤ・タッカーに続けて。粋ね。
④6:22〜デニスとアーニーの会話中に一瞬で消される。こういう映画じゃないよ!
⑤27:16〜アーニーの親子喧嘩に再び巻き込まれる前に逃げちゃえ。
⑥30:33〜,1:42:00〜
修理中のクリスティーンの中でアーニーが休憩する時、アーニーが死んだ時。
「私はあなたとあなたの愛から決して離れないから。」
⑦38:42〜,54:58〜
「ドアを叩き続けても、中には入れてあげないよ。」デニスがクリスティーンを調べようとした時と、ムーチーに抵抗した時の曲。
⑧48:00〜「私は私の全てにかけて誓う。あなたはいつも、いつでも私のものです。永遠に。」リー、あなたの存在が邪魔なのよ。
⑨52:05〜アーニーがクリスティーンを宥める。「どうして私はこうなんだろう。」
⑩1:00:43〜ジョン・カーペンター "Show me" からのクリスティーンのお色直しのシーン。必見。
⑪1:02:09〜まずはムーチー・ウェルチから。「ちっちゃい可愛い子ちゃん。おいでお話しようよ。」
⑫1:13:45〜バディ・レパートンとドン・ヴァンデンバーグ。見ろよ。ちょっと驚かしてやるか。
⑬1:21:47〜ガレージの主人ダーネルがクリスティーンの中でシートに潰される。「ボニー・モロニーという名前の女の子がいます。彼女はマカロニの棒の様に痩せています。」怖い。
⑭1:27:13〜「デーニスー!来いよ、逝こうぜ!」おまけでラストのおじさんの紛らわしいラジカセ。
⑮1:44:17〜クリスティーンとパワーシャベルの戦い。愛に生きたロック魂は決して死なずに歴史に残るでしょう。