邦題:グッドフェローズ 原訳:気の置けない野郎ども
67点。
 
原訳からも女性が観るべきでは無かったと思わせられた実話ベースのクライム映画。
原作小説の題名はワイズマンなので、意味はひっくり返っているけど通じる不思議。
"Rotten Tomatoes" でも恐ろしい程の高評価。この偉大なる映画を直接否定する勇気を私は持ち合わせていませんので、高評価の9割が男性っぽい事から提灯が付いている状態の様に思うんだけど、私に出来る別の切り口から表現出来たらと思います。
 
 
以下、ネタバレなんて、しません!
 
 
・端書き
 
私は、恋愛とは論じるものでは無く、するものと思っているだけで、恋愛そのものを否定してはございません。他人の恋愛を眺めるよりも、自分がその渦中に居るべきだと声高にどっかの中心で叫ぶだけです。
「恋愛映画を見せると体調を崩す」と書く私が、その理由の一部をつらつら綴りたいと思います。誤解を恐れずに書くと、恋愛映画って美男美女が主演して台詞が陳腐で嘘臭くて想像がつく程度の単調さとワンパターンのラストが嫌なんでしょうね。
と同時に、そういうのを純粋に楽しめるキラキラ女子に私は引け目を感じていて、鬱になるんですよね。
 
 

・恋愛映画鑑賞後の特に男女間での感想をお互いに言い合う時間私にとってかなりの苦痛だったりします。

 

これはもう、テストみたいなもの。相手が自分より点数が低ければ失望するし、逆に相手に失望される可能性を考えると恐怖でしかありません。余計な悩みですが、自分にその気がある事は否定出来ない事実だと捉えています。

 
恋愛映画は疑似体験の提供の側面が多分にあります。人間が他人を好きになるペースはまちまちである事を前提として、映画としての上映時間が限られ、キャラクターの魅力を描き切る事が難しく、手っ取り早く、広くにとり魅力的であって、恋愛対象と成り得るであろう人気者だったり美男美女が出演する事になります。
 
その意味で「○○が格好良かった」乃至「可愛かった」等の感想は、この人にとってこの映画が恋愛の疑似体験を提供する事に成功したのだな。
と好意的に捉える様に心掛けてはおりますが。
 
 
 
↑ドラマだからこそ名作と呼ばれたものの、映画だと厳しい。
 
 
実際のとこ、それを聞いた人のタイプでなければ迎合的では?と思う事も当然にある訳ですし、それを薄っぺらいと感じるのもその人の精神の自由です。この点についての同意を求められても私、困ってしまいます。
 
穿った書き方をすると、犬を見て
「可愛い」とか言う女性って、半数以上が
「動物を愛でる私が可愛い」って意味ですからね。小型犬を飼っているとそんな状況が度々あるんですが、そういう人は次の一瞬で視線がアピールする対象に流れます。
意味合いがちょっと違うけど、薄っぺらいのは似た様なもんです。
 
じゃあぺらっぺらな私が何て返すのかですけど、全力で同意するんですけどね。相手には依りますけど、犬を見て「可愛い」アピールと同じ事をします。
だって女子だもん。
 
嘘と虚構に塗れた感想会とか苦痛だよ。それってホラーと言えなくも無いけど。
 
 
・追体験と言う意味で、共感が出来ない登場人物や舞台設定が恋愛映画のジャンルは特に多いと感じます。
 
例え、事実を元にしたと言えども、他人の恋愛には興味があんまり持てないと言ってしまえばそれまでなのですが、自分に関連が薄い設定は感情移入がし難いです。
 
元男子校が共学になった折の一期生で、女子が自分一人しか居なくてモテモテとか、そこに憧れが全く無くって、誰かにとっての一番になれたらそれが良いなと。
お金持ちで権力が有って、行列が出来るレストランに並ばなくても入れるとか、別にそんなの求めてないし、その行列を二人で楽しめる恋愛が至上だと考えます。
 
反して、自分でもまこと愚かの極みだと思いますが、悪い男に騙されて苦労する映画は嫌いじゃ無いです。「お前は俺の物だ」的に女を物扱いする事に憤りを感じ事もありますが、完全に嫌いとも言えないのはどうかしちゃってるとは思います。
何と言うか、その人に好いて欲しいが為に恋敵を陥れたりする人間臭さが描かれているととても安心します。でも、そういう人が成就する恋愛映画って私が知る限り存在しないんです。誰か知っていたら教えて下さいませ!
 
フィクションと言えども、必要以上に美化したり、綺麗なものとして描くのは白けてしまうと言った表現が正しいのでしょうか。あ、でも「ゴースト/ニューヨークの幻」は何度も観たので、自分でも良く解んないとこもありますね。
 
 
 
↑綺麗なものとして描かれる事が全員に許される稀有な某有名アニメキャラ。
 
 
・恋愛映画においては仕方が無いと思えるワンパターンのラストがつまらないです。
 
くっつくか別れるか、レアパターンが死んじゃうかです。言い換えて、ひっくり返す事は出来ない暗黙のルールでしてそれ以外にどうしようも無いですし、仮に話の流れを裏切るのは事、恋愛映画においては完全にタブーの領域です。
 
ラストに向けて一環している事が特徴で、進み具合にやきもきしながら結果的に綺麗に纏まっていなければ、恋愛映画としては納得出来ませんものね。
 
 

未怜さんはホラーよりも、恋愛映画を見る方が疲弊するんだってさ。

 
サムネイル