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邦題:シャッター

37点。

 
タイ王国2004年制作「心霊写真」をハリウッドが嫌な予感しかしないリメイク!
舞台を日本に変更して日本人の監督を起用したスーパーナチュラルホラー映画なんだけど、和洋ホラーのそれぞれの個性を無くした感じの仕上がりって言うか。
そもオリジナルには全く及んでいない様で、何故わざわざお金をかけて海賊版を撮るのか疑問なのですけど、その切っ掛けは「リング」続いて「呪怨」といった和ホラーがハリウッドリメイクで大ヒットしたから。つまり、当時の和ホラーは過剰な期待と信頼があって、当映画の制作に多くの日本人を起用した経緯になったんです。
 
タイの映画なのに。
 
 
以下、ネタバレ。って言うか、続く駄文!
 
 
俳優陣の人選も全く手を抜いていなくて、主役に据えたのはレイチェル・テイラー。
前年に「トランスフォーマー」に出演してブレイク中。ホットな人選です。
「オーシャンズ11」でブラピのポーカー教室に本人役で出演、ハリウッドの若手俳優の一角、ジョシュア・ジャクソン。
幽霊役に我らが奥菜恵。和ホラーのリングや呪怨を参考にしつつもオリジナルに忠実に演技を組み立てたっぽい。これが結果として中途半端になってしまい、舞台を日本にしてしまったのと彼女の美貌も手伝って、タイの幽霊の絡み具合がそのまま感覚のズレとなって恐怖を感じにくくなってしまっています。
 
特筆は、監督が日本人なのに盛り塩を碌に理解せずに描写して、全世界に向けて公開してしまっている事をどうお考えなのでしょう?塩置いとけば良いんでしょ的な日本の民放レベルで映画作るのやめて欲しいです。器じゃ器が無いのですよ。
 
めぐみが幽霊になった経緯は嫌悪感が凄くて、結末も納得出来るものになりますが、実際は画面と内容がチグハグで脳がバグります。
アメリカ人からするとアジア人の容姿は幼いので、画面が酷くなるのを避けたのか、或いは、奥菜恵に酷い事が出来なかったのであれば起用すべきでは無かったし、名前もそのまま "めぐみ" なので強力にハリウッドデビューで推そうとした感が否めずに、それもまた実にテレビ的で辟易します。テレビと違ってお金を払っているので。
 
如何にもハリウッド、期待から来る潤沢な資金で以て彼らが考える一流どころで固めたつもりがそんな事は無かったと言う事になります。
恵まれているのに恵まれない映画です。


黙ってオリジナルを観ることにしましょう。

 
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