邦題:デス・フロア 原訳:地獄 終わり?
53点。
閉じ込められたエレベーターの扉の隙間から外を見るイタリアンなゾンビホラー。
ゾンビに対して一方的に攻撃出来る、アクションゲームのハメ技みたいな状況だね。
綺麗なあの娘も親しかった同僚もゾンビになって襲い来るけど、この中は神様だって入って来れないぜ。
アイディア勝負の映画で私は普通に楽しめました。
以下、ネタバレ。って言うか、感想。
あらすじにある、クラウディオの閉所恐怖症については全く伝わって来なくて、単に性格がよろしくない人にしか見えない。意味の無い不倫設定が大きく邪魔しているのと、閉所恐怖症の症状の描写不足のせい。
外に出たいクラウディオと中に入りたい人達の対比はこの舞台を活かせていてとっても良い。本気を出せば入れそうだけど、もしも嵌まった時はただの餌食なので、入ろうとする人達の挙動はある意味リアル。
でも、見方によってはやる気の無い様にしか見えないかもしれない。
演技力で補えるかは疑問だけど。
エレベーターから出たいけど、安全になってから外に出たいのが普通の感情で原題の通りなのに、邦題がデスフロアではそれも伝わらない。
見方によっては自ら出ようとしない、他人任せな姿勢にしか感じられない。
これはクラウディオが成功者である設定が少し邪魔している。
脱出時、ローマの街並みをドローンで広く撮影するけど、エレベーター内が言う程は狭くない事も手伝って閉塞感を感じ難く、対比の強調が効いてない。
ビル内部を経由したせいもある。
特筆点は妻にお使いを頼まれたら、夫は世界が崩壊しても持って帰るべきですっ。
ラストで続編を匂わせている様に見えるけど、そもそもタイトルを表示しているだけでした。