邦題:IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
67点。
 
劇中ではあれから27年経ったので、ペニー先生も含めて皆で同窓会だよ、全員集合!なスーパーナチュラルホラー。
前作の脚本は3人の共同執筆だったのを、1人に。相変わらず取っ散らかっていますが、前作には無かったその後のストーリーなどを補完します。
全体的にグロさ、恐怖はパワーダウン。弱い者である子供達にしか姿を見せないようにしていたのに、余程皆に会いたかったのか先生頑張っちゃうよ!って感じ。

全体的には緻密に作られたA級ホラー、初心者さんにどうぞ。

 
 
以下、ネタバレ。って言うか、私見。
 
 
冒頭のカップルは解り易く、当映画ではエディーを助けられない暗示、それが帰って来た恐怖、相変わらずのデニーの風景といろんな意味を掛けています。ですが、人目も憚らずにちゅっちゅちゅっちゅしてる事と、前作冒頭のジョージーのシーンと比べて一つは落ちるのと相まって印象に残り難いです。それを補完する為か、可愛らしい少女がペニー先生の毒牙にかかりますが、直接の描写は抑えています。とりま、お礼はちゃんと言おうね。
 
マイクはデニーに残っており、血の誓いを守る為にも研究をしていました。そして、(完璧じゃないにしろ)ペニー先生を倒す方法を確立します。今回の発起人で、それの復活の兆候を感じ、ルーザーズを招集して打倒パーティを組んで行きます。
倒した後は街を出て、自由に生きる事が出来るようになりました。
27年もの間、お疲れ様でした。
 
ビルは人気の小説家になっていますが、結末が総じて不評の様です。キング、あんたもだ。マイクの帰って来いの一言で掌を見つめ、その意味を理解します。血の誓いは彼が言い出しっぺだもんね。ペニー先生は過去のジョージ―と同じように側溝に引き擦り込もうとしましたが、大人相手に簡単とは行かないようです。その腹いせに目の前で子供を襲いますが、見事なヘドバンを披露するので笑えてしまいます。
これ以上、子供に犠牲を出さない為に頑張りましたね。少しは弟に報えたのかしら。
 
エディはリスク分析官兼、勇者となっています。過干渉の奥さんが居ますが、ぽろっとママと言っていました。結局、母親の影を完全には消せなかったのでしょうか。
事故を起こしているので分析官としては成功して無さそうです。一人でペニー先生を倒せる寸前までいきましたが、ゲロッパ顔面ぶっかけ攻撃を真面に喰らって逃げ出してしまいます。ペニー先生もリベンジにヘンリーを嗾けるとは器が小っちゃいです。
しかし、エディは毎回痛い思いをしていますよね。不憫です。
「おぉ、エディ、しんでしまうとはふがいない。」
 
リッチーは人気のスタンドアップコメディアン。実はゲイでそれが世の中にバレる事を恐れていました。今回はちゃんとリッチーの内面を見通しましたね。それどころか、歌って踊れる舞台まで用意して歓迎しています。多分、ペニー先生一番のお気に入りは彼なのかなと思います。それにしても、エディの事が好きだったのね。でも、ベンの様には上手く行きませんでしたね。仲間に慰めてもらって下さい。
 
ベンはクライアントに強気で物が言えちゃう実力派の建築家になっています。ほら、イケてるって言ったでしょ!痩せて、腹筋を得て、仕事も順調なのに、過去の恋愛を引き摺ったままで変わっていません。だから努力が出来たとも言えるんですけど。
ペニー先生、ベンの詩の意味を取り違えたり、ベンの腹筋にメッセージを書いてみたり、彼の扱いが雑な感じがします。
同窓会を機にべバリーとくっ付いて27年間の片思いを成就する事が出来ました。
 
スタンリーは夏休みだから楽しい事をしたいんです。27年前の血の誓いを思い出し、それを守る(足を引っ張らない)為に欠席を選びました。
恐怖を克服出来無かったようですが、その選択は私には理解出来ません。
 
べバリーは大富豪と結婚して一見幸せそうですが、エディと同じ様に無意識で父親に似た人を選んでしまっています。なかなかの家庭内暴力を受けて耐えてはいましたが、とうとう反撃して脱出、パーティに合流します。
最後はアラフォーバツイチで又もやセレブ婚とか。ふざけていますね!
 
ペニー先生も負けじと対抗します。不良グループリーダーのヘンリーはあの後生きており、警察に捕まって精神病棟に収容されていました。彼を脱出させてルーザーズを襲わせたのですが、マイクを襲っている最中にリッチーに殺されました。
うーん。この役要らん。
 
間宮夫人ペニー先生を倒すには思い出の品が必要です。各々の失われた記憶の断片から、ルーザーズ7人分のアイテムを集めて封印する流れとなります。何やかんやで集め切ってチュードの儀式を行いますが、普通に失敗します。ゲームでも良くあるやつ。
最後はみんなでお礼参りの贈る言葉により縮小しました。何のこっちゃ。
 

レベル上げをしたらそんなに怖く無かったペニー先生の最後の言葉が

「お前たち すっかり大人になったな」 です。

こんな形で落としに来るとは。とは言え、やっぱりビルの吃音症は治らないのね。