『切り裂かないけど攫いはするジャック』 at 横浜関内ホール
チケットは早々に購入したものの、発券が遅かったせいかやたら席が遠い。しかも関内ホール。ステージに没入するというより、遠くから三次元映像を見ている感じに近い。
今回は19世紀末のイギリスが舞台。どことなく『出てこようとしてるトロンプルイユ』を彷彿させる。ストーリーテラーはポスターでも中心に写っている座長/主演の永野さん。劇団の中心メンバーであっても主演は意外と珍しいから何だかうれしい。
上田さんらしく、19世紀を舞台にしつつ、現代のSNSなんかにも通じる話。劇は中盤に最も盛り上がった。まず、ある出来事が起こって、その次をお客さんがワクワクしながら期待して見守る。そうして弾けた爆笑の渦。
ただ、終盤の展開にはいまいち乗れない。ある意味ではすごくヨーロッパ企画的なんだけれど、なんだろうな…かつての作品とは異なり、ちょっと置いてけぼりになる感覚があった。まあ、いくつか理由はあったと思う(ネタバレになるから書かないけど)。
そのせいか、最後のセリフがまったく響かなかった。「なに言ってるんだろう・・・」って感じ。終わりよければすべてよし。とは行かなかったね。
【本公演ドキュメンタリー】ジャック公演初日に潜りこむ旅【ヨーロッパ企画の暗い旅】