『シン・仮面ライダー』(4.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

『シン・仮面ライダー』

監督:庵野秀明

感想
 仮面ライダーは人並みに見てきたと思う。ただ、戦隊ヒーローの方が好きだったし、もっと好きなのはウルトラマンで、サイコーなのはゴジラだった。まして、初代ライダーとかおとぎの世界の話。実際には見たことがない。(初代ウルトラマンとか昭和ゴジラは後から見てるのに)

 だから、いくら再現度が高かろうが別に萌えはしない。庵野さんがそれが良いと思っているのも分かるし、そうしたものを受け継いでいきたいという想いがあるのも分かるけれど、この映画にとって「初代」と昭和はある意味では呪縛にもなっている。サソリ怪人の辺りもちとキツかった。

 それは形式面でもそうで、『シン・ウルトラマン』同様にTVドラマを2時間の映画にすることの難しさも出てる。

 ただ、これは樋口さんの『シン・ウルトラマン』とは違う。映画としてちゃんと引き締まっている。とくに編集。辻田恵美さん。普段は実写映画の編集をしているらしい。庵野作品では『エヴァQ』で編集助手を務めたのち、『シン・エヴァンゲリオン』では単独で編集を任されている。あまり注目されてないけれど、近年の庵野作品におけるキーパーソンだ。

 辻田さんの編集は庵野さんより大胆でいい意味で荒っぽい。『シン・エヴァ』はフィルムとしての力をすごく感じた映画だったけれど、その理由の一端は彼女の編集だったのだと今にして思う。これもそうしたフィルムとしての力を感じる。

 印象に残るのは風を切るバイク。密集する線路や海上に立ち並ぶ電柱、痛ささえ感じる強い夕日。庵野さん的な画。感情はピュアでプリミティブ、常に悲しみを抱えている。石ノ森的な美しさもある映画。

☆☆☆☆★(4.5)



『シン・仮面ライダー』予告