「この件の本質」
菖蒲まりんが「重大な契約違反」によって活動辞退となった件。「大変お見苦しい言葉遣いや発言が世に出てしまった」という発言からは、数日前に彼女の裏垢が暴露された件が絡んでいることは容易に推測ができる。
ただ、裏垢を持つことが即座に「重大な契約違反」とは考えられないから、ここには何か別の理由があるだろう。これまでも裏垢が暴露されたことは幾度もあったけれど、「重大な契約違反」なんて言葉で活動辞退が発表されたことはない(ただ、「裏垢は持ってない」と運営に説明していた場合には虚偽の報告で契約違反になることはありえるかもしれない)。
「重大な契約違反」が何かは分からないけれど、モバメの返信を(おそらくニックネームも含めて)裏垢で晒し暴言を吐いていたことは、それだけで一発アウトな案件なのではないかと思える。業務上知り得た顧客の個人情報を裏垢に晒し暴言を吐くなんて、アイドル云々以前に問題外だ。
要はバカッター(バカスタグラム)案件なんだこれは。
それはたとえば、ある企業の営業担当者が顧客とのやり取りメールを裏垢に晒して暴言を吐くようなもの。どう考えてもアウトだし、それは個人のみならず企業の信用問題にもつながる。まともな会社であれば、「こういう事情で、頂いたメールの内容が流出してしまいました。担当者はすでに処分しましたが、社員の教育を徹底し、再発防止に努めます」とでもリリースするところだろう。
NMBも該当メンバーをクビ(活動辞退)にしたところまではいい。ところが、モバメの返信晒しの件については一言も触れない。あまつさえ他のメンバーは通常の卒業時と同じように、「寂しい」だの「ありがとう」だの「卒業後も応援している」だの宣う始末。
それはおかしくないか?
いくら契約違反を犯したとは言っても、これまで一緒に戦ってきた仲間だし、もう辞めるんだからこれ以上責める必要はないという気持ちは分かる。裏垢にはメンバーの悪口も書かれていたから、「本当は仲良いんだよ」とアピールしたいという気持ちもあるかもしれない。キャプテンがグループを代表して謝罪しているし、それで十分という考えもあるかもしれない。
いや、そうじゃないだろう。会社の例に戻せば、たとえ幹部が謝罪会見を開いたとして、他の営業担当が自分の顧客に対して、「彼女のことは応援してます」とか「寂しい」とか言うべきだろうか。いや、そんな言葉は本人に言えば十分だ。メンバー間の仲の良さなんてこの件の本質じゃない。何より、そんな内向きの発言を続けている時点で、いまだになにが悪いのかを理解していないように思われる。
この件の本質はバカッター(バカスタグラム)案件なんだ。「重大な契約違反」が起き、そこには顧客の信頼を失わせる何かがあったことが濃厚だ。ならば、「寂しい」だの何だの言う前に、ひとりひとりの営業担当がちゃんとこっちに向かって謝って「信頼回復に努めます」と言うのが筋だろう。自分の責任ではないにしてもそれが組織の一員として取るべき当たり前の姿勢だ。
このグループのメンバーは致命的に組織の一員としてのそうした自覚に欠けている。誰かが不祥事を犯しても「それはそいつ個人の問題」(自分は関係ない)とやっている内は永久に不祥事はなくならない。顧客の情報を漏洩するような質の悪いやつは常に一定数入ってくるからだ。
たとえ質の悪いやつがいても、そいつがグループにダメージを与えないようにするためには、悪さができないように環境やグループの雰囲気をきちんと整えていかなければならない(たとえば宝塚のように)。それが組織のリスク管理というもの。
それは、ひいてはそのメンバー自身のためでもある。まりんだってバカだとは思うけれど、根っからの悪人だとは僕は思っていない。どこかで更生する可能性がなかったとは思わない。
この件を知っていたはずのメンバー(がいることは裏垢の宛先などから濃厚だけれど)は彼女をたしなめなかったのか? 運営はちゃんとメンバーを教育しているのか? マネージャー連中はちゃんとメンバーを管理できているのか? こうも不祥事が続いているのに、社長が責任を問われないのは一体どういうわけだ。