ナンバトル徒然2
公演がはじまると、気がつけばきゅんmart推しになっていた。
市場(mart)というよりはむしろテーマパークのような。パフォーマンスはもちろんのこと、MCも面白い。みんなそれぞれに見せ場があって、どこを見ても楽しい。このままユニットとしてコンサートをさせても成立してしまいそうな、そんな完成度の高さを感じた。
それでも勝てない。
いくつか欠点はあった。セトリ的にはEN1『アイヲクレ』が若干弱いようにも感じられた。『嘘つきマシーン』へとドライブしていく(加速していく)感じは嫌いじゃなかったけれど、もともと雰囲気/ムードで魅せる曲。「目撃者」公演のあの真紅のドレス込みで成立している曲だ。EN共通のショーパン衣装が絶望的に合っていなかった。それをセンター加藤夕夏のスキル/表現力でなんとか成立させているような、そんな印象だった。
2クール連続2位。とにかく汗をかいて公演ならではの見せ方を追求したW1N-Cにどうしても届かない。2クール目は圧巻の気迫を見せたLeopAjeにも上回られたかと恐れた。僕の中では3位だった。
必勝を期して望んだ3クール目。
公演中、塩月希依音は「はじめは○○だったけど今は○○です」といった成長物語の定型に無理にはめない語りをしていた。ありのままの自分自身の言葉、他の誰でもない自分自身の物語を生きている。いつも景色を特別なものにするあの子の力の源が少し分かった気がした。
ぴろぴろ原かれんが怪我で休演というハンデ(あえてハンデと言おう)を乗り越えて、この日は景色(絵)が見えた。脳裏に焼き付くいくつもの光景。恍惚の『難波愛』、『スクラップ&ビルド』の爽やかな充足感。ラストのぴろぴろ円陣はまるで映画のワンシーンのようだった。
正直、勝ったと思った。
2点差。悔しかった。悔しいと思える戦いだった。
そこに佐月愛果がいることが誇らしかった。