「滲み込んでしまったもの」
No.1決定戦に向かうメンバーに対して贈られた「誰が1番とかじゃなくてみんな1番だし」というメッセージ。捉えようによっちゃ相当に失礼なメッセージだ。誰がNo.1かを決めるイベントを用意した主催者に対しても、これからNo.1を目指して戦いに挑もうとするメンバー自身に対しても。
でも、誰もそれに違和感を抱かない。言われた本人も別に失礼なんて思っていないだろう。ここには、なにか奥深く滲み込んでしまったものがある。
いまや自分たち自身でMVPを決めることさえできない。目の前で圧倒的な実績を残した人間がいるのに、それを放ってじゃんけんで「平等」に決めるということに違和感すら抱かない。
誰も負けないということは、誰も勝てないということ。このグループではもはや誰も勝ち馬になることができない。誰かが抜け出そうとすれば必ず歯止めがかかってしまう。それは足を引っ張るとか、邪魔をするとかそういう個人的なレベルではなく、むしろ集合的無意識のようなレベルで、グループ全体に滲み込んでしまったもの。