ライオン・キング
THE LION KING
監督:ジョン・ファヴロー
概要
アニメーションやミュージカルなどで人気の名作を、『アイアンマン』シリーズなどのジョン・ファヴロー監督が実写映画化。アフリカのサバンナを舞台に、幼いライオンが王へと成長していく姿を映し出す。ドラマ「アトランタ」などのドナルド・グローヴァーが主人公、『ドリームガールズ』などの歌姫ビヨンセが主人公の幼なじみの声を担当する。(シネマトゥデイより)
感想
これ、「実写映画化」という体になっているけれど、実質的には3DCGを使った「アニメーション」だよね。たとえばアカデミー賞なんかはキャラクター(の大部分)がどう描かれているかが判断基準になっているから、定義的にはアニメーション作品に含まれると思う。
でも、「実写」には見えるわけだ一応。実写に見えることによって、こちらの感じ方は異なってくる。あらためて見ると、結構ヘビーな話だなあ…って。もと(≠原作)が『ハムレット』だからそれは当然なんだけれど、実写に見えることによってその重さが増している。
たとえば、鳥のザズーにシンバが戯れるシーンなんか、一瞬「うわ…」と思ってしまう。手描きアニメーションだったら「キャラクターのじゃれ合い」として回収できるけれど、実写外見(のCG)だと、直観的に「いまの怪我したんじゃないか…」とか思ってしまう。
虫を食べるシーンもグロさ3割増しかな…。それに違和感も覚えた。手描きアニメーションならば、「お話」で済んでしまうところが、実写外見だと「現実」を意識してしまう。実際のライオンが虫食って生きていけるのか…とか。草食動物と仲良く暮らしていけるのか…とか。
他にも、たとえばミュージカルシーン。これは吹替版を見に行った僕が悪いのかも知れないけれど…アフリカの風を感じられず、ふと、「何を見せられているんだろう…」と我に帰ってしまう瞬間がある。とくに実写外見だと違和感が増すというか。環境ビデオにミュージカル楽曲がかけ合わされたような、そんな違和感を覚えた。
それから、旧作でもっとも印象的だった、シンバとムファサが語り合う夜のシーン。僕が今作を見る時にもっとも注目していたのもこのシーンだった。まあ、悪くはなかったのだけれど、ポエジー(詩情)の点において及んでいなかったかな。
なんだろうな…手描きアニメーションの場合、星もライオンも同じ絵だ。夜の大闇に両者はひとしく包まれる。ところが、これが実写外見になると…露光の問題とか色々気になってしまう。ライオンをこの明るさで撮った場合、星がこんなに綺麗に映るかな…? とか。まして実際はCGだから、なんとなく嘘っぽく見えてしまうんだ。
もちろん、実写外見にしたことで迫真性が増している部分もあって、それは良いのだけれど、「お話」をほとんどそのまま持ってきているせいもあって、違和感を覚える部分は多かったな。
別に悪い作品では全然ないのだけれど…ね。見るなら是非字幕版で!(歌の出来が全然違う)
☆☆☆☆(4.0)
P.S.
そういや、我らがずきちゃん(山内瑞葵)は昔、劇団四季の「ライオンキング」にヤングナラ役で出てたとか。むしろその頃の「ライオンキング」見に行きたかったわ!←