生煮えの感情(リクアワ2019) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
生煮えの感情(リクアワ2019)
 
 かつて、これほど嫌われたアイドルグループがあっただろうか。
 
1.
 今年のリクアワ。僕は、柱票をすべて16期の「抱きつこうか」に突っ込んだ。けれど、モバイル/DMM票は名探偵っぽい2曲に入れてしまった(←)うち一曲は例年通りの順位(70位前後)。他の2曲は最終日夜公演まで持ち越した…つまり25位以内に入っている可能性が高い。
 
 ただ、なーみん(浅井七海)のメールや、16期のSNSを見る限り、「抱きつこうか」はどうもベスト3には入っていないかなという印象。「推し」のテンションで、事前になんとなくの順位は分かってしまう。
 
 さて、どこまで来るか…。信じてかけた最終日夜L.V.。数日前に入った会場を映画館のスクリーンで見るというのは、やや不思議な気分だ。自分がいた席も見える。
 
 序盤、AKBの若手が目立っている。さとね(久保怜音)に怜ちゃん(西川怜)。もえか(矢作萌夏)にまなか(田口愛佳)。それから、Bステで披露されたせいちゃん(福岡聖菜)センターの「抑えきれない衝動」。この日もっとも印象的だった曲。メンバーの横顔越しに照明の明かりが映り込む。とても綺麗だった。
 
 なーみんは序盤からひな壇にいる。センター寄りの位置にいるから、わりとカメラに映り込む。振りコピしている姿がかわいい。元ヲタの本領がこんなところで発揮されている。
 
 なーみんが壇上にいるということは、「抱きつこうか」はまだ登場しないということ。16、15…これは、去年の順位(14位)を越えてきそうだな…。と、その14位に入ったのは、ゆいりー(村山彩希)センターの「それでも彼女は」。僕が投票した曲の一つ。カッコ良かったけれど、(こういう形では)初披露のせいか、カメラワークがややもたつく。これは現場で見たかったな…。
 
 その後は、NGT研究生やNMB研究生の曲が続く。これはこれで、また別の魅力がある。スキルとか以前のもの。今の彼女たちにしか現せられないもの。聖なる性質。アイドル本来の姿。それは時に熱狂を生む。
 
 順位発表は続く。いつしか、なーみんが壇上からいなくなっていることに気づく。一方、(トップ3に入ることが濃厚な)チーム8のメンバーはまだ壇上に残っている。ああ、ここまでか…。
 
 結果、「抱きつこうか」は7位。
 
 ひな壇最前に陣取る「16期のお母さん」ゆいりーが、笑顔で振りコピをしている。微笑ましい関係性。現場では大音量の「16期コール」。ふと思う。これ、もしかしたら今の48でもっともしやすいコールかもな、と。
 
 1位はチーム8待望の「47の素敵な街へ」。登場時のシルエットで、すでにメンバーが感極まっていることが分かる。パフォーマンス後にはゆいはん(横山由依)によるインタビュー。なぜだか「おめでとう」と言うインタビュアー自身が泣いている。こういう時、彼女の心の暖かさを感じる。
 
2.
 ただ、このリクアワは正直、いろいろモヤモヤが残った。う~ん…。なんだろうな。握手会襲撃事件の時は、ファンとメンバーの間に一体感があった。寒風の中で、それでもこういう苦難を乗り越えるんだって、ファンもメンバーも身を寄せ合って同じ方向を向いていた。
 
 でも今は、両者の間が分断されている気がする。こういう状況の時は、とくにNGTメンバーが「いつも通りのアイドル」を続けることが、むしろマイナスになってしまう。「どんなときも笑顔で!」みたいなアイドルとしての正解が、鑑賞者の間に別の心理を生んでいく。笑顔は鉄面皮に見えてしまう。問題と真っ直ぐに向き合うことから逃げているように見えてしまう。
 
 僕は、今回の件で、まほほん(山口真帆)以外のNGTの関係者(メンバー&運営)から、「人間の言葉」を聞いた気がしない。「スキャンダル」がおこったときに「箝口令」が敷かれるのはいつものこと。まったく異質の事件である今回も運営の対応は変わらない。
 
 (僕は、メンバーに彼女たちに関する裁量権をもっと与えていいと思う。政治問題みたいにファンを分断する問題ならともかく、彼女たち自身に関することはもっと自由に発言させていい。そんなことしたら収拾つかなくなると思うかもしれないけれど、もうすでに収拾はついていない。もともとコントロールなんて出来ないという前提で始めないと、この規模のグループは運営できない。その上で、どうやってダメージを最小限に留めるかを考えないと)
 
 情報が錯綜している中で、白も黒も僕らには分かりはしない。言えないことがあるのも分かる。でも、これまで色んなことを、そうして「仕方ない」で済ませてきてしまったことが、こういう状況を生む一因になっているようにも思う。僕らも彼らも、いつしか不感症になってしまった。なんでこれほど人間味のない対応が出来るのか。なんでいまだに今村(前)支配人は表に出てこないのか。
 
 大事なのはむしろ、誠実さなんじゃないのか。かつて、ヒュー・グラントはわいせつ行為で逮捕されたことがある。でも、その後の対応が誠実だったことで、ダメージは最小限にとどまった。
 
 まほほんに対するケアにせよ、メディア対応にしろ、ファンへの説明にせよ、出来ることは出来ること、出来ないことは出来ないこと、言えることは言えること、言えないことは言えないことで、それぞれきちんと丁寧に対応していかなければ、信頼なんて得られない。「真実」というのも大切だけれど、僕がいま求めているのは、そういう誠実さ。
 
3.
 これはまったく別次元の話だけれど、今回のリクアワでは、せっかく一位を獲ったチーム8の中学生メンが時刻の問題で出演できなかった。こういうことも毎度のように見る。でも、そういうことを「仕方ない」で済ませちゃいけないんだ。「それ、おかしいだろう」って。開演時間を15分前に倒していたら出演出来ていた筈。なんでそれが出来ないんだって。
 
 そういうことを昔はもっと色々とコミュニケーション出来ていたはずだ。ファンと運営の距離が近かった。いまは「厄介」と運営の癒着がどうこう取り沙汰されているけれど、昔は「ファン全体」と運営の距離が近かった。2013年頃から、僕らの距離は離れはじめた。運営はファンの声を聞こうとはしないし、僕らもまた、彼らに期待しなくなった。僕らは、いつしか不感症になってしまった。
 
 モヤモヤとした生煮えの感情が胸に渦巻いている。これで良いはずはない。そう思いながら、