雲霧仁左衛門#3 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

雲霧仁左衛門#3

「時代劇とかで上手くハマれば大成するんじゃないかって気がする・・・」

 今を去ること6年ちょい前、48で「演技が上手そうなのは誰」ってテーマで、松井玲奈に関して書いたことです。玲奈の時代劇ってのは、ぼくの夢でもあるんですよね。2017年1月。その機会が訪れました。BSプレミアムで放送中の時代劇「雲霧仁左衛門」にゲスト出演。

 ぼくは以前から玲奈の演技…とりわけカメラの前での演技には辛いところがあって、それは期待の裏返しでもあるのですが…で、今回はどうだったのか…って、あれ。これ一年に一回の定点観測みたいになってるな(^_^;)
(2014gift)
(2015舞台マジすか学園)
(2016ニーチェ先生)

 ニーチェ先生の時に書いたのは、玲奈の演技が前半分だけの演技になっていて全身にキャラクターが浸透し切っていないってことでした。

 今回も、正直、その「ケ」は見られました。なんと言うのかな、その場の空気が身体に浸透しきっていないというのかな…。役になりきっていない…というのとは少し違うのですよね。むしろ、「演技」って意識が強すぎて=肩の力が入りすぎて、場と溶けていないって感じ。

 ただ、以前よりは大分こなれてきたなあ…と思ったのも事実で。それに、夕方の場面や夜の場面では良かったように思います。とりわけ、あのラスト近くのシーンで「はいっ」って演技は良かった…。

 夜って、溶けるんですよね。暗闇の中では、あらゆる境界が曖昧になります。自我境界線も曖昧になり、気持ちとしても場の空気が浸透しやすくなる…のかなと。いわば、夜の女(* ̄艸 ̄)

 時代劇…って観点からすると、少し気になるところもありました。それはセリフ。

 「なにがあるんだい?」ってセリフは、わりと時代劇っぽかったんですが、たとえば「言われちゃった」とか「おかえり」ってセリフの言い方が(脚本の問題もあるでしょうが)なんか「現代劇?」みたいな。「アパートで同棲しているカップルなの?」みたいな。「お兄ちゃん」ってセリフなんか…もう「アニメなの?」って。

 玲奈って、たしかあまり時代劇を見てこなかったんじゃなかったかな…。それが出ちゃってるんですかね。時代劇のセリフ、言い回しが身体に浸み込んでないというか…。

 現代劇っぽいところと時代劇っぽいところが綯交ぜになってることのもうひとつの問題は、キャラ設定がブレちゃうってことです。密偵ってことを割り引いても、どういう子なのか、いまいち掴みづらかったんですよね。

 全体にもっと蓮っ葉な感じが欲しかったかもなあ…って。(根は良い)蓮っ葉な子が幸せを掴みそうになるけれど…って、王道パターンなので感情移入しやすいんですよね。セリフのニュアンスでいうと「言われちゃった」よりも「言われちゃってさ」みたいな。往年の淡路恵子さんみたいな。欲しかったのは、そういう感じです。

 まあでも、ちゃんと進歩はしてましたから。これから時代劇の言葉を自分の身体に取り込んでいけば、時代劇もちゃんと行けるようになるんじゃないですかな…( ..)φ