5minutes(星野みちる) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


「5minutes」

 人にとってはそうではないものでも、ぼくにとっては高すぎる壁というのがある。10年…という月日は、時に長くもあり、また短くもあり。あの頃はもう「歴史」になってしまって、自分がその時間を生きていたことさえ嘘みたいに思える。

 名古屋ではSKEの握手会が行われ、大阪では松井玲奈のスピカツアーが行われていた9月11日、星野みちるさんが僕の家から指呼の間にあるショッピングセンターにやってきた。

ちょっぴりだけ、星野さんが居た頃のAKBが懐かしい…

 星野さんは…AKB初期メンバーのひとりで、僕は、みぃ(峯岸みなみ)と並んで彼女を「推し」ていた。みぃとはまるで真逆なキャラクターで、でもそんな彼女も大好きだった。音楽の素養があった彼女は、2007年の卒業後はシンガーソングライターの道へと進んだ。

 卒業後も応援し続けられるメンバーが多くはない中、彼女の選んだ道は、ファンにとって幸福なものだったかも知れない。過去検索をかけると分かるように、このブログでもちょこちょこ彼女の曲を流したりしている。

 それでも、会いに行こうとは思わなかった。そこには、大きな壁が聳えていて、あとから振り返って「その場に居たかったな…」と思うのが常で。行動半径の外は、居場所だと感じられない。それで及び腰になってしまうんだから、結局、そこまでのファンじゃないんだろうな…。

 家から5分の距離にあるそのショッピングセンターは、いわば僕のホーム。twitterで情報が流れてきた時、それでも僕はまだ迷っていた。13:00~と15:00~の2回。目が覚めた時の気分で決めよう…と、目が覚めると既に13:00…。1回目に行くのはあきらめた。

 お風呂に入って(僕はいつも朝風呂なんだ)、それから『ラブライブ・サンシャイン』を見て、朝(昼)ご飯を食べる。いつもと変わらない日常。朝から降っていた雨はいつしか止んでいた。そうして、ようやく決心がつく。

 「星野みちるがイオンに来てる」と家人に告げて家を出る。退路を断つように、まかり間違って映画館にでも行ってしまわないように。着いた時刻はちょうど15:00。遠巻きにしている人の波をすり抜け、空いている椅子に腰かけた。家を出てから5分もない。10年間の距離。

 そして、「彼女」が現れる。10年にしてはじめて目にした彼女は、妙に自虐的で、ちょっぴり天然で、そしてとても美しい声をもっていた。

 披露した曲は、「SWEET 19 BLUES」「ディスコティークに連れてって」、そしてメドレー。「ディスコティーク~」では、写真撮影OKってことで、僕は当然のように…ガックシ。カメラ持ってきてない。ケータイは持っていたけれど、それで撮りたくはなかった。

 でも…なんだろうな…それでもまあ良いかと思えた。いまの僕は、あまり写真の力を信じられなくて。仮にカメラを持っていたとしても、納得のいく写真が撮れたとは思えなかった。この目に焼き付けていこう…。窓の外は曇り。こういう景色、前も見たことあるな…。

 メドレーでは、今度発売されたカヴァーアルバム『My Favourite Songs』にも収録されている「恋チュン」も披露。玲奈とか見ていても思うけれど、元居たグループとの距離の取り方って、なかなか難しい。それでも、こうして歌ってくれることが、少しうれしかった。でもあれね…さすがに、あの「おにぎり」の振り付けはないのね(* ̄艸 ̄)

 それから、矢野顕子さんの「ひとつだけ」も披露。「これ、もの凄い聴き覚えがあるぞ…」と思ったら、ヨーロッパ企画の『曲がれ!スプーン』映画版でかかっていた曲だった。そういう偶然が、やっぱりほんの少しだけうれしい。

 僕は…少し迷った挙句、CDを手に取り、握手会の列に並んだ。周囲にもチラホラと様子を伺っている人がいる。握手会レポートはしない。でも、星野みちるは、やっぱり星野みちるだった。僕の知っている、僕の大好きなほんわか星野みちるだった。

 ひとつだけ。握手会では同時に9月23日のイベントの受付けもしていたのだけれど、金曜日はゼミ…。何時に終わるか分からない。「その日はちょっと難しい…」と言った時の、彼女とスタッフさんのガッカリした表情が忘れられない。

はぁーー!!あと10日で代官山UNITだ(T_T)不安だよーこわいよーまだまだ準備できてないよーお客さん来てくれるか心配だよーえりかちゃん助けてー!!9月23日。・゜・(ノД`)・゜・。

 と、tweetしていたから、不安でたまらないんだろうな…。

 本来だったらさ、ちゃんと写真も撮って、少しでもさ…読んだ人に興味をもってもらえるような記事が書ければ良いのだろうけれど、僕の場合はこうして「自分語り」になってしまう。「くだらない」とも思うけれど、でも結局、あらゆる物事は自分との関係においてしか存在し得ないからさ。だから、僕にはこういうやり方しかできない。

 サイン入りのCDを抱えて家路につく。5minutes。小さな旅が終わった。