君は妖精の存在を信じるかい?
1.
6月18日土曜日、AKB48総選挙当日。
僕は学校に居た。本来は休みなのに、なぜだかこの日に限って振り替え授業が入っていた。お仕事(T.A.)だからサボるわけにもいかない。
ふと…この子たち(大学一年生)って、くまと同学年なんだな…と気付く。だけど、本当にそうなのか…? たった一度だけ、10秒程度の接触。ぼくがあの時出会った熊崎晴香は、まるで白く光る妖精だか何だかのようで、現実の存在って感じがしなかった。
午後4時10分、授業終了。家に帰っても、着くのは大体6時頃になる。開票は5時頃から…。今年、アンダーガールズ入り(32位以内)を目標に掲げていたくま。速報では圏内ギリギリの80位になっていた。家に着く頃には、もう結果は出ている公算が高い…。
午後5時40分、茅ヶ崎駅到着、もう呼ばれたかな…それとも…それとも…。結果が気になるけれど、録画で見るために我慢、我慢。
午後5時50分、家に到着、すかさず録画で追いかける。
結局、くまは67位で呼ばれていた。
録画で見たスピーチ。よく見ると、テンパったせいなのか、「熊崎晴香です」のあとにすぐ続けてお礼を言っているから、お客さんの一部が、くまちゃんコールのタイミングを一瞬失っている。
その辺りも、くまらしいな。言いたいことが溢れちゃっている感じで。あの短い時間に、言いたいことを全部言わなきゃって。
2.
今回の総選挙、悪い結果ではなかったけれど、完璧でもなかったと思う。くまがもっと上に行くためには何が必要なのか、速報の結果を知ってから、この3週間くらい、ずっと考えていた。
本人がこれからどう努力すべきかってのは、本人が決めれば良いことで(SRでも言ってたし)。ここで書きたいのは、それよりはむしろ選挙戦略の話。
くまスレを覗いてみて気付いたのは、最終結果の受け止め方がバラバラだったこと。喜んでいる人もいれば、悔しがっている人もいる。これはつまり、「アンダーガールズ入り」という目標がファン間で徹底されていなかった、ということを示唆しているのかも知れない。
もちろん、皆その目標は知っていただろうし、くまも再三に渡って訴えていた。ただ、その目標を、ファン自身のものとしては共有し切れていなかったように思う。実際、ぼくも前回の記事で「本人、目標がアンダーガールズと言っていた」と書いているくらいだしね。
目標設定をする上で、もっとも大事なこと。それは、その目標設定がファン自身のものとして共有されることだと思う。
少し遠回りな話になるけれど、今の世界がほとんど民主主義の国ばかりで占められているのは、それが正しいからじゃなく、それが強いからだとぼくは思う。国家の定めた目標を、それぞれの国民が(他の誰じゃなく)自身のものとして捉えるから、彼らはすべてをかけて戦う。だから強いんだ。
ぼくはここで、「目標はみんなで決めるべきだ」とか「くまの目標が高過ぎた」と言いたいわけじゃない。そうじゃなくて、「定められた目標を、ファンが自分自身のものとして捉えるための何らかの仕掛けが必要なんじゃないか」と言いたいんだ。
最近では、「選挙公約」が流行っているけれど、あれもそうした文脈で考えることが出来る。ファンも「そのぶら下げられた人参」を手に入れるために目標達成を目指すわけだから、その目標はファン自身のものとなる。まあ、あれはなにを人参にするかが難しいんだけどね。
あるいは、月一とかで本人主催の作戦会議のようなものを(SNSなり何なりで)行う。そこで出てくる結論は、別にあらかじめ本人が決めておいたもので構わないんだ。でも、結果としてファンの受け止め方は異なってくる。自分もその決定に参加しているという感覚が生まれるから、ファンがその目標を自分自身の判断として受け止める。
(SRは、そういうことをやる上では打ってつけのツールだ…から続けて!←)
選対がしっかり組織化されていて、目標の設定と共有がきちんと出来るメンバーや、前年に大泣きしたとか物凄い不遇だとかで、自然とファン間で目標を共有できるならば、別にそんな仕掛けは不要なのかも知れない。けれど、そうじゃない場合は、何かそういう仕掛けが必要なのかなと。そうすれば、みんな一致団結して戦うことが出来る。
3.
上で挙げたような例は、ある種の政治テクニックなわけだけれど、くまはそういう政治テクニックには疎そうだなあと。思うに、くまって概念が先走るところがあって。「全力!」とか「頑張る!」とか、そうした「何か」に向かって突っ走ることは得意で。そういう点では他の追随を許さないと思う。
それに対して、「ファン」ってのは「生もの」だから、必ずしもそういう方法論が通用しない。単にぶち当たって押すだけじゃなく、時には引き出すことも必要で。たとえて言うならば「北風と太陽」的なね。くまはそういう駆け引き的なこと、たぶん苦手…だよね。
まあね…そこがくまの魅力でもあって。そんな不器用(太陽)さんだからこそ(ぼくは応援する)…ってのは、やっぱりあるわけだし。だから、難しいところではあるのだけれど。
ちなみに、「全力で今を生きる」くまは、羽豆岬(SKEの聖地)に行って願を掛けたらしい。本人もブログとかでそれを匂わせるようなことを言っていたけれど、ぼくはファンのツイートではじめてちゃんと確認できた。
もう…なんっって、遠回りな「全力」なんだって!
さっしーなんかは、そういうの本当に上手くて。自分でCDを買って「最後にみんなで願掛け投票しましょ」とかってSR配信して、ファンと一緒に戦うって感覚がすごく良く出ていた。それに対して、くまの「願掛け」は、もう…なんって遠回りなんだと。くまが絵馬に何て書いたのかをぼくが知ったの、選挙の後やし! もうアホか! 泣かせるなよ…。
でもね、その「アホか」ってのは、たとえばマンガの主人公(麦わらのルフィ)がさ、頑固で譲らなくて、端から見たらどう考えてもアホな行動をするんだけど、そんな行動がやがて、それまで反対していた仲間の心を動かすような、そんなアホさで。
ぼくもようやっと、アンダーガールズ入りというくまの目標を、自分自身のものとして捉えることが出来る…気がする。いや…今更かと。「今でしょ!(くまでしょ)って言ったでしょ」と怒られても仕方ないけれど。
でも、覚悟は出来た。
「君は妖精の存在を信じるかい?」
ああ…信じるよ。
アンダーガールズ、獲りに行こう。