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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


 原恵一監督と言えば、世間的には「クレしん映画」『オトナ帝国』だろう。そして、僕は『オトナ帝国』がダイキライだ。そして、ああいう作品を評価する邦画界を、僕は評価しない。

 あの当時、世の「映画好き」と称する人々は、こう言っていた。「クレしん映画」と言うと、子どもが見る映画だと思うかも知れないけれど、この映画は違うんだと。「キネ旬ベスト10」にも入ったんだと。Wikiを見れば、こんなことが書いてある。「本作のDVDのCMには俳優の阿部寛が起用され、大人の鑑賞にも堪え得る感動作であることを強調した」。

 こうした類いの言説が、僕には許せなかった。第一に、それまでの「クレしん映画」を『オトナ帝国』の下に置いていること。第二に、「子どもが見る映画」を「大人が見る映画」の下に置いていること。第三に、そうすることで、「クレしん映画」を子どもの手から取り上げたこと。彼らの自分の物差しでしか物を見ない。『オトナ帝国』がそれまでの「クレしん映画」より優れている、なんてのは、ただ自分たちの物差しをそこに当てはめているだけに過ぎない。

 原恵一が「オトナ帝国」と並んで勝手にやった『戦国アッパレ大合戦』は、その後、山崎貴監督が実写でリメイクした。さらに山崎貴は『Stand by me』で「ドラえもん」をノスタルジーまみれのデート映画にしちまった。その後、原恵一が「クレしん」を離れて作った『河童のクゥと夏休み』も感動押し売り映画だった。彼らの、ノスタルジー+感動という作品作りが僕はダイキライだ。ノスタルジーなんてものを必要とするのは、目の前のものを新鮮に思えなくなった大人だけだ。

 僕がハリウッド映画を好きなのは、子どものまま大人になってしまったような人が作っている映画が、あそこにはあるからだ。マイケル・ベイなんて、その典型だろう。近年、日本ではマンガやアニメの実写化映画が多く見られるけれど、その99パーセントが失敗作になるのは、ただの大人が作っているからだと僕は思う。彼らには、永久に分からないだろう。