ガラスの花と壊す世界
2016年日本、67分
監督:石浜真史
概要
テレビアニメ「新世界より」などの石浜真史監督と、テレビアニメ「変態王子と笑わない猫。」のキャラクター原案を務めたカントクが手を組んだアニメ。2013年の「アニメ化大賞 powered by ポニーキャニオン」大賞受賞の気鋭の創作ユニット Physics Point による「D.backup」を原案に、無重力空間で戦いを繰り広げる少女たちの活躍を描く。『涼宮ハルヒ』シリーズなどの脚本を務めてきた志茂文彦が本作にも名を連ね、テレビアニメ「WORKING」シリーズなどの A-1 Pictures がアニメーション制作を担当。オリジナリティーあふれる世界観に引き込まれる。(シネマトウデイより)
感想
「オリジナリティーあふれる世界観」て!! …と、いきなり紹介文に突っ込んでしまったけれど、この映画がどんな映画か。それは次の一文がもっともよく表している。
2013年のアニメ化大賞にて大賞を射止めた作品を原案とし、ポニーキャニオン×A-1 Picturesのタッグで贈る大プロジェクト!
この紹介、なんか違和感がなかろうか。ここには、だれがどういう想いでこの作品を作ったか、ということがまるで入ってないんだ。はじめに枠ありきで、中身がなにも詰まっていない。スッカラカンだ。そして、それこそがまさにこの映画だ。
舞台設定からストーリーからキャラクターデザインから、なにから何まで既視感のある世界。継ぎ接ぎだらけで、芯となるものがない。なぜ「セカイ」でなければならないのか、なぜ「仮想世界」でなければならないのか、ということに対する必然性がない。ただ単に、それらがそこらに転がっていて、比較的受けが良さそうなテーマだから…としか思えない。
クリエイティブという言葉は僕はキライだけれど、そうしたもののない営業や宣伝の連中が作品を作ろうとするとこうなる…という典型のような気がする。もちろん、実際に作っているのは、プロの専門家なわけだけれど、やっぱり核となる「何か」がなければ、彼らもどうしようもないだろう。
その上、この作品には、圧倒的に映画としての情報量が欠けている。『傷物語』のあとに見たから、なおさらそう感じたのかも知れないけれど、とにかく映像としてもストーリーとしても密度に欠けていて、スッカラカン。見ていて退屈してしまう。
ああ、ひとつだけ。途中でいくつかMVみたいになる場面は良かった。なにも考えずに見ていられる。ただ、世界中の名所は、資料写真を使って描いてるの丸わかりだし、高い点はあげられんわな(僕は写真を使うこと自体には反対じゃないけれど、ありきたりの写真を使うことには反対)。
これで日中米で公開が決まっているって…うん、まあいつの時代もどの業界も、そういうのあるよね…人間って成長しないね、って話。
☆☆★(2.5)
物語2.0
配役3.5
演出2.5
映像3.0
音楽4.0