マンガ原作のアニメ化について(その1)
漫画原作をテレビアニメ化する際に問題となるのが、連載スピードと放映スピードの違いです。30分アニメの場合、普通にやると漫画原作の1話分よりも話が進んでしまうんですな。したがって、特に長期に放映する作品の場合、アニメが原作に追いついてしまう、という事態が生じることになります。
そこで、アニメ版では、あらゆる策を講じてストーリーの遅滞が講じられます。典型的だったのが『ドラゴンボール』です。「元気玉を溜めるのに一週間かかった!」など、数々の「伝説」を残したアニメ版は、漫画原作のアニメを継続していくことの困難さを表しています。
そこにはまた、テレビ局の意向も影響していたでしょう。原作に追いつこうが何だろうが、『ドラゴンボール』のようなドル箱作品を中断するわけにはいかないでしょうからね。しかしながら、その結果、『ドラゴンボール』のアニメ版は、パッケージとしてはまともに見られないような代物となってしまったのでした。
現在においては、深夜帯やUHF局、各種配信など、アニメの供給形態も多様化していますし、円盤の売り上げも大きな要素を占めています。そのため、漫画原作のアニメ化に関しても、その点に関してはある程度の弾力性が生まれているように思います(1クール13話/2クール26話という制作スタイルの固定化という側面もありますが)
たとえば、同じジャンプ漫画の『ハイキュー』は、好評だった1stシーズンが終わったあと、2ndシーズンの開始まで約1年間の時間を空けています。それで原作を溜めることが出来ていますし、しっかりと期間を空けたことで、ストーリー面のみならずアニメーションとしてのクオリティも確保できています。『ハイキュー』は、見返すことの出来る・・・何度も見たくなるアニメなんですよね。
その一方で、変わっていない部分もあって。『ワールドトリガー』(これもジャンプ漫画)では、「オリジナルストーリー」で間をつなぐという、これまた『ドラゴンボール』で良く用いられた手法が使われています。ただ、これはやっぱり違和感があるんですよね。いきなり異質なものが入ってきたような感じになっています。なので、オリジナルストーリーに入ってから2話くらいで、僕は見るのを止めてしまいました。
もともとは、『ハイキュー』と同じように一旦中断する予定だったらしいのですが、急遽オリジナルで行くことに決まったようです。キー局(テレ朝)の朝に放送されている作品なので、やはりテレビ局の意向が・・・とも考えられますが、ちょうどゲームが発売されるタイミングだったので、むしろスポンサーの関係だったかも知れません。いずれにせよ、こういうのは作品のクオリティを落とすので、止めて欲しいところです。
『ワールドトリガー』に関してはまた、アニメーションとしてのクオリティに疑問符がつくところもあります。ある回(オリジナルに入る直前)では、20秒くらい全く絵が動かない止め絵のシーンがありました。演出上必要なトメには思えなかったので、う~ん・・・と思った記憶があります。これも制作体制の無理が祟った結果なのかも知れません。
漫画原作のアニメ化に関しては、先に述べたような根本的な問題が存在しており、それは現在に至るも変わっていないので、こうした問題は常につきまとうものでもあるのでしょう。
しかし、その問題を(ある程度)うまく処理しているかに見える作品があります。それは(やはりジャンプ漫画)『銀魂』です。
つづく