インサイド・ヘッド(5.0) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
インサイド・ヘッド 
INSIDE OUT
 
2015年アメリカ、94分
 
監督:ピート・ドクター
 
概要
 11歳の少女の頭の中を舞台に、喜び、怒り、嫌悪、恐れ、悲しみといった感情がそれぞれキャラクターとなり、物語を繰り広げるディズニー/ピクサーによるアニメ。田舎から都会への引っ越しで環境が変化した少女の頭の中で起こる、感情を表すキャラクターたちの混乱やぶつかり合いなどを描く。メガホンを取るのは、『モンスターズ・インク』や『カールじいさんの空飛ぶ家』などの監督ピート・ドクター。成長という普遍的なテーマと子供の頭の内部という独創的で柔軟な世界が混じり合う、個性的な物語に期待が高まる。(シネマトゥデイより)
 
感想
 劇場のライトが落ち、さあ始まる…と思ったら、監督のコメントが流れる。「それではお楽しみください」で本編が始まる…かと思ったら、今度はなぜかドリカムの曲にのせて(投稿されたと思しき日本の一般人の)写真の映像が流れる。
 
 なにかしないと仕事をした気分になれないバ○。そんなことをして作品全体の統一性が削がれないとでも思っているのだろうか。ライトは落ちている。つまり、すでに幕は上がっているんだ。世界屈指のスタッフが莫大な予算と時間をかけて作った「作品内」に、5分の演出を加えるということがなにを意味するか分かっていないのだ。
 
 そうして、ようやく本編が始まった…と思いきや、少しおかしい。そうだ…ピクサー/ディズニーでは短編が併映されるんだ。『南の島のラブソング』。これがまた…出来が悪い。この時点で、かなりボクのテンションは落ちている。
 
 こうして、ようやく本編が始まる。
 
 真っ暗な画面に流れてくる声。悪くない。
 
 脳内(インサイドヘッド)で行われる会議…どっかで見たような設定。『脳内ポイズンベリー』なのこれ? ってのは、この2つを見た誰もが抱く感想だろう(余談:原題inside outなのね…これ。邦題だとその辺の広がりを取り落としてしまうな)。
 
 だけど、もちろんその2つはまったく別物だ。まず、『インサイドヘッド』では、子どもに対するまなざしを強く感じる。赤ちゃんから成長していって、でも、基本は11才の子どもの話なんだ。
 
 それを見守るキャラクターたち。この構図は、どこか『トイ・ストーリー』を彷彿とさせる。そう…この映画の監督を務めたピート・ドクターは『トイ・ストーリー』の原案に携わった人でもある。この映画はむしろ…あるいはもちろん、『トイ・ストーリー』に似ているんだ。
 
 それはまずなにより、子ども向けの作品になっているということにも現れている。たとえば脳内の描写。『脳内ポイズンベリー』では会議室の外の(脳内)風景も描かれていたけれど、それはほとんど象徴的な意味しか持っていなかった。基本的にはキャラクターたちの会議がメインになっていた。
 
 それに対して、こちらは色んなギミックが満載だ。それを見ているだけで楽しくなってくるようなね。主人公の女の子の感情に合わせて、ピンボールのような…あるいはピタゴラスイッチのような仕掛けで感情の玉が転がってくる。特別な玉が出てくると、司令部の外に広がる広大な空間に、それぞれの特別な島が出来ていく。
 
 他にもイマジネーションランドや記憶の貯蔵庫や…え〜と、あとなんだっけな。ともかく、(脳内)司令部の中のデザインに、あるいはその外に広がっている風景に、ちゃんとそれぞれ意味を持たしてある。
 
 それ自体が楽しいわけさ。子どもはよくボタンを押したがる。それを押すことでどんな反応があるか知りたいんだ。つまり、好奇心ね。この映画の映像は、そんな好奇心を満たしてくれる。
 
 それから、ストーリー展開。これが…オーソドックスなんだけれど泣かせる…というか泣きました、はい。それも泣かせられているという感じじゃなく、じわーっと泣けてきてしまう。
 
 この映画、正直(これまでのピクサー/ディズニー作品に比べれば)少し地味かも知れない。対象年齢が低そうなのも足を遠ざけるかも知れない。正直、あの冒頭を見るくらいならもう一度見なくても良いや…って気分になるのも事実だ。
 
 でもこれは…。
 
☆☆☆☆☆(5.0)
 
物語☆☆☆☆☆
配役(吹き替え版のため判定不能)
演出☆☆☆☆☆
映像☆☆☆☆★
音楽(吹き替え版のため判定不能)