『エクソダス:神と王』
EXODUS: GODS AND KINGS
2014年アメリカ、150分
監督:リドリー・スコット
主演:クリスチャン・ベイル
概要
旧約聖書の出エジプト記に登場する、モーゼのエピソードをベースにしたアドベンチャー。紀元前のエジプトを舞台に、王家の養子として育てられた男モーゼがたどる数奇な運命と壮絶な戦いを活写する。メガホンを取るのは、『グラディエーター』『プロメテウス』などのリドリー・スコット。『ザ・ファイター』などのオスカー俳優クリスチャン・ベイル、『華麗なるギャツビー』などのジョエル・エドガートンを筆頭に、実力派やベテランが結集。砂漠を埋め尽くすエジプトの軍勢や割れていく紅海など、スケールの大きなビジュアルも見もの。(シネマトゥデイより)
感想
リドリー・スコットは当たり外れの激しい監督だと、個人的には思っている。結論から言ってしまえば、本作は『グラディエーター』のような傑作ではないものの、まあ外れでもない…という感じの作品だ。
何千年という昔の伝説を扱っているけれど、時代考証はどうなっているんだろう…という問いは最初に吹っ飛ぶ。と言うのも、冒頭のヒッタイト人との戦いで、騎馬と戦車で戦うのがエジプト人、徒歩で戦うのがヒッタイト人…あれ?ヒッタイトって、むしろ戦車…。
まるで、ローマ対ゲルマンみたいなこの描写は、単に分かってない…とも考えられるんだけれど、それよりはむしろ、「そういうの気にしないで見てくれ」というメッセージにも思えた。
エジプト人の衣装を着ているけれど、スラムとか街並み(あるいは騎馬隊)の描写はどこか中世ヨーロッパの匂いがするし、主人公が隠された真実に気付くプロットも、どこかギリシャ悲劇か、あるいはシェイクスピアのあじわいがある。
いわゆる「神の奇跡」も、単に理解不能なファンタジーにしてしまうのではなく、一応、説明の付く形にはしてある(すべてではないけれど)。それに、言葉の端々から、現代の世界的状況に対する示唆も感じられて、そういう意味では、とても現代的だ。
だから、太古の風を感じるというよりも、そこから色んなことを経た21世紀現在の映画という感じは凄くする。まあ、そう思って見れば、それなりの映画。画にも迫力あるしね。見せ場となる海が割れるシーンも、「あ…そういう風に描くんだ」と。
☆☆☆☆(4.0)